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raspberryな恋人-オマケ2

◆パラレル猫耳チャラリなおまけ-2◇ ある日猫耳チャラリーマンを拾った。 猫耳チャラリーマンの名前は升野智弘。 スーツ姿に黒い猫耳、ワイシャツとスラックスの間から長い尻尾を伸ばしていて、人懐っこい性格だった。 「あっく~ん、ごろごろごろ」 貴重な生物に違いないと思いつつも、役場に届け出ず、自宅アパートで飼うことにした藤耶。 大学の帰り道、近所の公園に生えていた猫じゃらしがふと視界に入り、興味を引かれ、千切って持ち帰ってみたところ。 「ん~今イイトコなんだよね」 座椅子に寝転がってタブレットで電子コミックを読んでいた智弘、猫じゃらしをひょこひょこさせても、特にじゃれついてこない。 もうちょっと一押ししてみるかと画面上に猫じゃらしを翳してみたら。 「邪魔にゃ」と、一言、ごろんと藤耶に背を向けてコミックの続きを読み始めた。 ……猫じゃらしには食いつかない生き物なんだな。 藤耶は新たにそう認識したのだが。 その数日後。 「なにこれ~カワイイ~!」 大学の帰り道、近所の公園から聞こえてきた複数の女子によるはしゃぎ声。 何気なく視線を向けた藤耶の表情が、途端に、引き攣った。 「俺ね、ショートモ、トモトモって呼んでもいいよ~、その辺飛んでる雀とは大体トモダチなんだにゃ~」 中学生と思しき女の子達に囲まれてドヤ顔で話をしているのは、誰でもない、猫耳チャラリーマンの智弘だった。 「猫ならコレ反応するかな?」と、女の子の一人が猫じゃらしをぷちっと千切って智弘の前に翳してみた。 「にゃ~!」 すると数日前の反応とは打って変わって頻りにじゃれついているではないか。 女子中学生にちやほやされて満更でもなさそうに、へらへら笑っている。 それは、以前、雀に嫉妬したことのある藤耶にさらなるヤキモチを抱かせるのに十分な光景であった。 「升野さん」 「あ、あっくんだ。俺の飼い主様、ご登場~おかえりにゃ~」 いきなり現れた藤耶に気まずそうにするでもなく、へらりと笑う智弘の腕を藤耶は掴んだ。 「帰りますよ」 それだけ言って、女子中学生達の盛大なるブーイングをものともせず智弘を公園から連れ出した。 園内に生えていた猫じゃらしをマナー違反ながらもぶちっと複数、失敬して。 「んにゃ……」 アパートに帰るなり、カーテンを閉めてまだ明るい日差しを遮断すると、智弘をベッドに押し倒して。 藤耶は緩々な唇にキスした。 音を立て、小刻みに舌先を揺らめかせ、唾液を紡ぐ。 「んふ……あっくん……」 唇の狭間で甘えた声を出して擦り寄ってくる智弘。 が、藤耶は自分の頭に腕を回そうとした智弘をべりっと剥がし、両手首をシーツに縫い止めた。 自分より小柄な体にのしかかって、ひたすらキスを繰り返す。 「んぅ……ん、ん……んぁ……」 それでも智弘は喉奥で甘い声を奏でる。 貪るように口腔を荒らされて、氾濫する唾液を恥ずかしげもなく滴らせて、頻りに身を捩じらせて。 飼い主からの擦れた愛情を甘んじて受け入れた。 藤耶はしばし智弘の唇を乱して顔を離した。 ねっとりと唾液の糸が伝う。 「発情あっくん、キス、上手だにゃ」 目元をうっすらと赤く火照らせた智弘は濡らされた自分の上唇をぺろりと舐め上げ、笑った。 エロ仕草に藤耶の下肢は発火寸前、今すぐ一思いに突き上げたい衝動が暴発しそうであったが、ぐっと堪えた。 「……今からお仕置きですよ」 「お仕置き? にゃんで?」 「……」 「ふふ~ん……わかってるよ、女子とお喋りしてたからでしょ?」 「……お仕置き、好きでしょう?」 未だに手首をシーツに押しつけられている智弘は、じわじわ広がる痛みにちょっと眉根を寄せながらも艶めく唇で告げた。 「好き……あっくんからのお仕置き、好き」 まずスラックスから引き抜いたベルトで両手首を正面で縛った。 次はワイシャツから引き抜いたネクタイで目隠しをした。 服は脱がせずに、とりあえずワイシャツのボタンを上から四つまで開け、左右に大胆に肌蹴させる。 その過程だけでも発汗した藤耶はシャツを脱いで上半身のみ裸となった。 「にゃにするの、ご主人様……?」 肌蹴けさせられた胸元を強調するように智弘がベッドの上で伸びやかに身を反らす。 閉ざされたカーテンの隙間から洩れた日差しにうっすら照らされているのが、また、エロい。 藤耶は思わず生唾を飲んだ。 「あ、今、ごっくんしたでしょ?」 視覚が封じられている分、聴覚が冴えた智弘に気づかれて藤耶はこっそり赤面した。 いくら優位に立とうとしても、なんだかんだで主導権を握るのは升野さんだ。 それは、多分、俺の方が升野さんのことを溺愛しているから。 お仕置きといっても、藤耶自身の焦らしプレイにも直結する、悪戯じみた前戯。 その道具を手にして仰向けに横たわる智弘を跨ぐ。 その名も猫じゃらし。 とりあえず一本、首筋に、そっと滑らせてみた。 「んっ」 不意打ちなる刺激に智弘はぴくりと揺れる。 上下にゆっくり滑らせ、次に、喉元をくすぐってみる。 「ふにゃ……っなに、これ……くすぐったいんだけど?」 藤耶は敢えてだんまりを決め込んだ。 喉元から鎖骨の溝、胸の中心へと伝い下ろしていく。 「にゃ、にゃにこれ……あっくん、こんなエロアイテム持ってたっけ?」 ぴくぴく過敏に肢体をひくつかせて智弘は焦ったような声を出す。 なかなか効いているようだ。 猫耳もぴょこぴょこ揺れ、長い尻尾は智弘自身の太腿にスラックス越しに巻きついていた。 藤耶は一端猫じゃらしを智弘の肌から遠ざけた。 次に狙うは、胸の突端に小さく浮き立つ、乳首。 触れるか触れないかのところで猫じゃらしを揺らしてみた。 「やぁ……ホント、コレにゃに……っ?」 ……可愛い、升野さん。 今度はちゃんと触れるように猫じゃらしを近づける。 ぷっくり起立する突起の周りを焦らすように一周させる。 「ふにゃぁぁ……ん」 智弘はぞくぞく首筋を粟立たせ、執拗に腰を揺らし、鳴いた。 ……可愛すぎる。 見ているだけで喘ぎそうになる藤耶だったが、懸命に我慢して、お仕置きを続けた。 乳首自体をこちょこちょこちょこちょ、させた。 「にゃぁぁんっっ」 びくりと腹を震わせた智弘。 開かれた唇の間では幾筋もの唾液が糸を連ねている。 目元が隠されていると、見られているという緊張が緩和されて、ちょっとエスカレートしてしまいそうだ。 「やだやだっっくすぐったいってばぁ……ふにぃぃ~っっ」 エスカレートする藤耶は束にした猫じゃらしを智弘に……。 「ふにゃぁぁ!!!!」 猫じゃらしの束攻撃にびくんびくんと全身を震わせる智弘。 もどかしいながらも絶妙なところを刺激されて嫌々と首を左右に振る。 升野さん、勃ってる。 藤耶がごくりとしたのを、智弘はさすがに今回気づけず、にゃんにゃん鳴き喚いていた。 これ以上やると、いじめてるって勘違いされるかな……。 だけど猫じゃらしでアレを擽ったら、升野さん、どうなっちゃうのかな。 湧き上がった好奇心に負けて、藤耶は、スラックスのホックに手をかけた。 「あ……」 スラックスとボクサーパンツをずり下ろすと、やはり、硬くなったペニスが現れた。 カウパーを纏ってしっとりと湿り気を帯びている。 「あっくん……もぉ、やだ……」 珍しく智弘が泣き言を洩らした。 しかし好奇心に頭を支配されてエスカレートする藤耶は止まらない。 猫じゃらしの束をわさわさ……と肌伝いに移動させ、ヘソを通過し、下腹部までやってくると……。 最も湿り気の強い部分に……。 「ひぃぁんっっっ」 智弘は仰け反った。 果たして猫じゃらしのみでいけるのかどうか、猛烈にその答えを知りたくなった藤耶は意固地になって続ける。 カウパーが次から次に吐き出されて滑り始めると、次の猫じゃらしを手にとって、こちょこちょ擽りまくった。 「ふにゃっやぁっやだってばぁ~……ぁっぁっぁぁぁ~……!!」 智弘は射精へは至らずに雌イキした。 ぷしぷしとカウパーを飛び散らせるまでに留まった。 「ふにぃぃ…………」 もしかして、升野さん、泣いてる? そこでやっと我に返った藤耶は、自身の疼く股間を気にするよりも先に智弘の目隠しをとろうとした。 「あっくん……あっくんだよね?」 「……当たり前じゃないですか、俺ですよ」 「にゃ……だって、全然喋らないから……」 途中、知らない人に悪戯されてる気分になって、不安になっちゃった。 「……でも、ドライでイッたじゃないですか」 「にゃ、だって変な道具使うから……あっくん、そんなの、普段使わないし……」 目隠しはそのままでいいから。 あっくんの声、ちゃんと聞かせてね? 取り出してみれば藤耶のペニスは完全に勃起していた。 全裸になって、智弘の下肢を裸にし、大股開きにさせると。 負担がかからないよう、ずずず……と、後孔にゆっくり沈めていく。 「あん……あっくんの……早く奥にちょーだい……?」 せがまれた藤耶は少し速度を上げた。 普段から率先してあまり喋らない性格でありながらも、智弘の欲求に応えるため口を開く。 「……あとすこし、で……全部入ります」 「んにゃ、早く……」 ネクタイもベルトもそのままの智弘を見下ろし、視覚的にも追い込まれつつ、藤耶はシーツに突かせた両手で拳を握り、ぐんっと腰を反らした。 奥の深いところまで抉じ開けてペニスが智弘のナカに埋まる。 「ん、升野さん……」 「あっくんの、奥まで、きもちいいよ……あっくん、俺のなか……きもちいい?」 「……いいです」 最初は浅めのピストンで、狭苦しい肉壁にペニスのかたちを覚え込ませるように、やんわり突く。 「あっ……あっ……にゃぁん……ふにゃ……っ」 「熱くて、きつくて……升野さんのここ……すごくいい……」 熱いため息と共に言葉を絞り出す。 抽挿が潤滑にいくようになると、今度は最奥目掛け、何度か集中して強めにずんずん突き上げる。 「あっぁっぁっあんっんにゃっ」 奥を突かれる度に甘く鳴く智弘。 しどけなく開閉する唇を見ていたら強烈な欲望を感じて藤耶は勢いよく口づけた。 キスをしながら今度は深いピストン運動を繰り広げた。 スーツとワイシャツを着たままの智弘は汗ばむ全身を紅潮させ、それでも藤耶と舌を絡ませ合った。 藤耶はベルトを外して智弘を抱き上げ、キスをしやすい対面座位となると、しばし夢中で唇を堪能した。 時に智弘の体を揺さぶって互いの刺激を強める。 腹に擦れる智弘のものを掌で擦ってやると、首をすぼめ、ぎゅっとしがみついてきた。 背中に爪を立てられたが今に始まったことじゃない。 正常位に戻ると、智弘の細い腰を掴んで体を固定し、ラストスパート。 射精に向け速度を上げて腰を突き動かし、智弘と自分自身を追い込んでいく。 「あぁぁぁ~……っらめぇっっこれ……いっちゃうよぉ……!」 「いいよ、一緒に……っ……升野さん……っ」 早く絶頂を共有したいと思い、藤耶は、がむしゃらに腰を振りつつ智弘のペニスをしごいた。 「にゃぁんっやっやっいくぅ…………!」 先にいかされた智弘。 ぎゅううううっと肉奥がさらにきつく締まり、小さく呻いた智弘も、そのまま放埓に達した……。 「え~あっくん、猫じゃらし使ってたの?」 「……女子には反応してましたよね」 「あれはその場のノリじゃ~ん、てか、さっきは反応しまくりだったでしょ?」 「……」 「あっくんは嫉妬魔だにゃ~もてるショートモはつらいにゃ」 もういっそ升野さんに首輪つけちゃおうかな。 「あっく~ん、お、降りれないにゃ~」 「……何で木の上に登ったりなんかしたんですか」 「無垢な子供たちにせがまれて断れなかったにゃ」 公園で学校帰りの子供たちと藤耶が見上げる中、木の上で硬直している猫耳チャラリーマンの智弘。 「……升野さん」 藤耶は両腕を広げると、智弘に飛び降りるよう無言で促してきた。 より高い天辺で見守る雀達にチュンチュン励まされて、智弘は、覚悟を決める。 葉っぱや小枝を伴わせて、まさに、飛んだ。 見事、落ちてきた智弘を抱き止めるのに成功した藤耶。 たちまち周囲にいた子供たちから感嘆の声が上がった。 「すごい、ただのむっつりすけべじゃなかったんだ」 「……それ、やめてくれる」 飼い主にお姫様抱っこされた智弘は、その首根っこにぎゅっとしがみついた。 恥ずかしがるどころか、藤耶は、そのまま自宅アパートへの帰路につく。 「心配かけてごめんにゃ」 「……こうして無事に戻ってきたから、もう、いいです」 「にゃ」 藤耶に抱き着いてあったかい胸にごろごろ擦り寄る智弘。 夕焼けに満ち始めた空の下、茜色の道をゆっくり、のんびり、二人はくっつき合って帰った。 end

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