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雨のち幼馴染み-10
ちょっとした優越感に浸かっていられたのも束の間のことだった。
「い、いたいッ、弘毅痛いッッッ!!」
手を引かれて素っ裸で家の中を横断して部屋へと連れて行かれて。
即座にベッドへ。
そしてとうとういざ本番。
「ッ、さッ裂ける…………ッ!!」
両足を抉じ開けられ、自分よりも遥かに逞しく育った幼馴染みペニスで尻孔を強引拡張されて、真尋は目尻に涙ぽろり。
「こ、これ、挿入ってんの……ッ? ぜんぶ挿入ったのかよ……?」
「……まだ全然、先っぽだけだ」
ウソ。
こんなん、絶対むり、死ぬ、俺のケツがご臨終しちゃう。
「ぬ……抜けッッ」
濡れたままベッドに仰向けに押し倒されていた真尋は弘毅の両腕に全力で爪を立てた。
「……痛い、真尋」
「はあ!? 俺の方が何百倍も痛いんですけど!? お前何言ってんの!?」
「ッ……あんまり大声上げたら締まる」
「ッ、ッ、ッ……そんなん……知らないし……」
相変わらず明かりを点ける余裕がなかった、カーテンの隙間から洩れる外明かりをぼんやり浴びた弘毅。
「ッ……」
誰こいつ。
以前にも感じたことのある違和感に真尋は釘付けになった。
ただ、前回は少なからずの恐怖に射竦められたが今回は違っていた。
男の顔をした幼馴染みに胸を射抜かれる。
どっきん、どっきん、鼓動が加速して湿り渡った肌が紅潮していく。
「また、締まった」
高校二年生にしては内面がよりこどもじみている真尋は嫌々と首を左右に振った。
「知らないッッ……も、抜けって……ッ抜いてッ、早く……おかしくなるッッ」
「……そんなにきついのか、真尋」
「きつい!!しぬ!!しぬーーー!!」
真尋は両手で顔を覆って正に幼児さながらに喚いた。
キツキツな後孔にペニス先っぽを埋めていた弘毅は、一段と幼児がえりした幼馴染みの切なる願いに少しだけ迷った。
「……ッ」
抜かれていく感覚に真尋は手の下で何度も瞬きした。
緊張で強張って余計に力んでいた肢体が僅かに弛緩する。
その瞬間。
「あッッッッ!?」
真尋は目を見開かせた。
悶絶繋がりが解けると安心しかけていた体に一思いにペニスを打ち込まれて。
急激強引拡張に次から次に涙を溢れさせた。
「はーーーッ!はーーーッ!」
息絶える寸前の動物みたいに大きく呼吸する。
熱い熱いペニスがぐっっっさり奥までキていて、どっくんどっくん脈動しているのが嫌でもわかって、セックスしているんだと実感させられる。
「はーーーッッ……ぅぅぅっ……し、ねっ……鬼畜ッ……!」
涙ながらに罵れば腰に腰をぴったり重ねた弘毅は「ごめん」と謝った。
「あ、謝って済む問題かッ……変態強姦魔ッッ!!」
「……すごく熱い、お前のナカ、俺に絡みついてくる」
頭の天辺から爪先まで発熱しきっていた真尋の双眸はさらに涙で潤った。
「や、やめ」
「湿って、きつくて、もってかれそうだ」
「やめッッッ」
ぼろぼろ涙を溢れさせる真尋に弘毅は見惚れた。
『おにさん、きちゃう』
今日、生まれて初めて、自分から幼馴染みにキスをした。
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