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雨のち幼馴染み-12
初本番で体力を酷使した真尋は普段以上にスヤスヤ寝続けた。
目覚めを迎えたのは正午を控えた頃で。
庭で盛んに響く蝉の鳴き声。
いつにもまして重たい肢体。
呻吟しながら瞼を持ち上げれば弘毅が視界にすぐさま写り込んだ。
先に起床し、冷房を効かせた部屋でしばし添い寝していた幼馴染みに真尋はぎょっとする。
「よく寝てたな」
「っ……人の寝顔じろじろ見んな、って……あれ……?」
自分では着た覚えのない服に真尋はしかめっ面に。
「これお前の服だけど。間違えて俺に着せちゃった?」
「風邪引くかと思って着せた。お前のは洗濯してる」
自分のTシャツをだぼっと着ている真尋を、同じく着衣姿の弘毅は、抱きしめた。
「……やーめーろ」
「真尋」
「暑苦し……おばちゃん達、何時に帰ってくんの……なんか申し訳ないから帰ってくる前にウチ帰る、俺」
「父さん母さんが帰ってくるの、明日だ」
頼もしい両腕にすっぽり抱きしめられて言葉とは裏腹に危うくゴロゴロしかけていた真尋は眉根を寄せた。
「今日も泊まってくるって。さっき電話してみたら、おばあちゃん、すっかり元気になったみたいで。近場の温泉施設にみんなで遊びに行くらしい」
なーんか嫌な予感がする。
どうやってこのピンチから逃げればいーの、俺。
「真尋、もちろん泊まってくよな?」
ていうか、これ、もう完全捕まってる?
「は、ぁっ、やらっ、いきなし奥っ」
「昨日より少し……ん、でも……やっぱりキツイな」
「お、起きてすぐなんて……っやらぁ……やらぁ……やらぁ……」
まだどこか眠気を引き摺って隙だらけの真尋を膝上に抱っこした全裸の弘毅。
対面座位でセカンドセックス。
自分のシャツをだぼっと着て、下は丸出しにした幼馴染みの小振りな尻を掴んで好きなように揺らし、自分もちゃっかり動く。
「ふひぃ……ん」
起き抜け真尋のアナルにたっぷり愛情を捧げる。
「あっ……あっ……あっ……」
「真尋、きもちいいか?」
ぎゅっと抱きついていたら耳元で問いかけられて真尋は。
艶めく褐色肩にがぶっと噛みついた。
「よくなぃ……っ嫌いだっ……お前なんか……っ」
ひねくれ幼馴染みのことを十分に理解している弘毅は、やっぱり、彼に見えないところでそっと笑う。
「じゃあもっと嫌いになって」
がぶっと肩に噛みついてた真尋の顔の向きを力任せに変えてキスした。
素直じゃない唇にありのままの思いを注ぎ込んだ……。
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