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おれたちバグズクラス!/ショタ系男子×イクメンオカン系男子
■受け設定←母乳ならぬ父乳が出る+子連れ
ここはバグズクラス、学校の人気者が数多くを占める、いつだってわいわいがやがやぶんぶんな教室だ。
「子守が作ってきたランチおいしそー!」
昼休み、モテモテあげあげ俺様姫系男子なる揚羽君の声が一段と大きく響き渡った。
「黒蟻、お前ちょっと邪魔、どれどれ俺にも見せろよ、うぉッ!? この弁当キラキラしてっぞ!」
「黒蟻の頭からその汚い手ぇどけてくれるぅ、蜜蜂ぃ?」
「うるっせぇ、カマ揚羽!」
「ぐうたら雄蜂がッ」
いつものように喧嘩を始めようとした揚羽君と蜜蜂君、おろおろ止めようとする黒蟻君。
すると。
「揚羽、蜜蜂、黒蟻、好きなの食べていーぞ!」
おいしそうな洋風のランチボックスを掲げ、飯で釣って喧嘩を前もって止めたのはイクメン系男子の子守蜘蛛君、通称、子守 (172センチ)。
バグズクラスみんなのオカン。
誰に対しても分け隔てなく優しい、しっかり者で、ついつい甘えたくなる包容力の持ち主だ。
「ばぶー」
子守の背中におんぶ紐で括られた、おしゃぶり子守ベビーが両手をぱたぱた。
子守はすくっと立ち上がって我が子をあやす。
「しっかし大変だよな、育児放棄に駆け落ち蒸発、お前の元カノってよっぽどの性悪、げふッ!」
「あ、蜜蜂の鳩尾に俺の肘鉄入っちゃった、わざとだから気にしないでねん」
「てめぇ~ッ」
「今日は多めに作り過ぎたからもっと食べていーぞ、あ、黄金も食べないか?」
子守の斜め前に座るは黄金蜘蛛君、通称、黄金 (158センチ)。
「わぅ、いーのぉ?」
ちんまりぽてぽて、きゃわゆい愛玩具じみたショタ系男子だ。
「アイツの究極切ない性、知ってる?」
子守ベビーと戯れる黄金をちらりと見、ハニースコーンを頬張っていた揚羽君、ハニートーストに夢中になっている蜜蜂君に耳打ちした。
「その名も十秒ルール」
「は? なンだ、ソレ」
「同種女子とえっちしたとき、アレの時間に十秒以上かかっちゃったらさ……、……」
「うぇぇッ! マジか、おっそろしぃ、思わず針縮んだわ……」
保健室。
午後の授業を退席してきた子守は仕切り奥に並ぶベッドの一つに腰かけていた。
すっかり顔なじみである保健室の先生が用事のため職員室へ出向き、消毒薬の匂いが漂う白っぽい室内に一人きり。
「ばぶ」
いや、ベビーもいた。
「おなかへったか?」
「ばぶばぶ」
子守は制服のボタンをぷちぷち外していく。
一方その頃、黄金は教師が黒板と向き合っている隙に教室をこっそりこそこそ抜け出し、ぽてぽてぽてぽて廊下を進んでいた。
到着した保健室、扉を開けば誰もいない。
黄金はベッドでお昼寝しようと仕切りのカーテンをシャッと開いた。
「あ」
「ほぇ?」
ベビーに父乳をあげていた子守と黄金の視線がばっちり重なる。
「黄金、具合悪いのか?」
「ほぇーお昼寝に来たの……あれぇ?」
「ああ、俺な、父乳が出るんだ」
「ちちちちー?」
「教室ではさすがにちょっと恥ずかしいから、さ。保健室借りて、おっぱいあげてんだ」
肌蹴た制服シャツ、まったいらな片胸の突端だけ露にした子守、そこに顔をくっつけて元気にンクンク中のベビー。
黄金はと言うと。
子守が腰掛けるベッドに自分もちょっこん座ると、じーーっ、授乳シーンを観賞し始めた。
「子守ぃ子守ぃ」
「ん? どうした、黄金?」
「ボクも飲みたぃの」
「……はい?」
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