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男の幼馴染みがほんとは女なんじゃないかって、でもやっぱ男だって気づかされたんだ/幼馴染み×男の娘

高校生男子の:小野原(おのはら)宗悟(そうご)は密かにテンションMAX状態にまで上り詰めていた。 日曜日、曇り、午後、両親は法事、姉はデート、そんな家族がいない家に人生二人目となる彼女を案内している最中で。 これ、もう、あれでしょ。 いくしかないよな、童貞卒業。 見たがってた新作のDVD(もち恋愛モノ)も、普段は旧作になるの待つところを高い値段でレンタルして、コンビニで彼女が好きなお菓子も買って、あ、当然部屋は午前中に掃除済ませたし? 姉ちゃんの部屋からピンクとかハート柄のウケよさそうなクッションとってきたし? ちゃーんとゴムも用意しましたよ。 なーんであんな高いの、ゴムって、意味わかんねー。 でもまぁ大事なコトだもんな、仕方ない! 一人目の彼女とはえっちをする前にあることが原因で早々と別れ、今年クラスが一緒になって何となく一緒に話をするようになり、「じゃあ付き合ってみる?」みたいなノリで土日も一緒に遊びにいくようになり、ついにここまでこぎつけた宗悟、喜びの余り顔面総崩れになるのを懸命に堪えて。 「ウチ、ここ」 団地内にある極一般的な一戸建ての門扉を開いて彼女を自宅へ。 ちゃんと戸締まりしていたドアを鍵で開け、靴を脱ぎ、二階の自室へ階段を上って向かう。 うおおおお、今日、童貞卒業、やったーーーー!! 「ここ、俺の部屋」 宗悟ははりきって自室のドアを開け放った。 そこには。 「あ、おかえりー、そうちゃん」 きちんと片づけていたはずのベッドに腹這いになってマンガを読んでいる幼馴染みの:百瀬(ももせ):由宇麻(ゆうま)がいた。 ぴしっとその場で石の如く固まる宗悟。 その後ろでわなわな震え出す彼女。 ちなみに由宇麻も宗悟と同じく高校生男子だ。 が、今、彼はどこからどう見ても高校生女子だ。 宗悟の姉のお古である女子高制服を纏い、ちょっぴりメイクもし、長めの髪も女子結びしている。 「……そうクン、あれ、誰?」 「あっあれは!! 俺の幼馴染みでーー」 「だよね、大学生のお姉さんじゃないよね、うんわかった、よーくわかった、じゃ、帰るね」 あっまっ待って、待ってーーーー!! 俺の童貞卒業記念日がーーーーー!! 「いやいや! あれ男だって、野郎だって、よく見ろよ、もっと近くでーー」 「あほか!!!!!」 由宇麻の完璧なる女装にすっかり騙された彼女、その掌が宗悟の頬にクリティカルヒット。 あまりの痛みにショック大の宗悟は怒った彼女が猛然たる足取りで自宅を去っていくのを引き留めることもできずに愕然と見送った……。

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