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残念(陰)男子にされたい(陽)男子-6
土曜日だった。
週末いっしょに遊びたいと遠賀に強請られ、慣れないセンター街に渋々コソコソ初めてやってきた朔は……ぎょっとした。
「エヘヘ。俺、かわい?」
遠賀は女装していた。
その辺を歩いている女の子のグループに簡単に溶け込めそうな、自然な、普通なかんじ。
Tシャツにデニムのショートパンツにスニーカー、ちょっとメークもしている、ふわふわねこっけは手つかずだ。
「……お。お。お。お前何やってるんだ」
「先輩とか、兄ちゃんの友達に好評だったから、梶本君も気に入ってくれるかな~って」
ああ、あいつらの……。
慣れっこのムカムカがいつも以上にうざったくてむすっとした朔をてんで気にするでもない遠賀は。
「じゃあ行こっ」
「……どこ行くんだ、夕飯の準備があるから六時には帰りたい」
「わぁっ、まだ四時間もあるよっ! じゅーぶんじゅーぶん!」
「……?」
初めて来たセンター街にいつも以上にきょどっている朔が真っ先に案内された先は……ラブホのベッドだった。
「エヘヘ。梶本くーーん」
遠賀は薄手のシャツの下にブラジャーとお揃いのパンティまで身につけていた。
もちろん女子モノだ。
アイボリー地にピンクのお花がちりばめられている。
「俺、似合うっ?」
「ん~~~……っっ……梶本君のちんちん……っっ俺のおしり一番奥まできてる……っっ」
仰向けになった素っ裸の朔に跨って腰をクイクイ揺らし続けている、女子ランジェリーを着こなした遠賀。
強引にずらされたパンティ横をズコズコと行き来する朔のペニス。
何とも頼りない布地から飛び出た遠賀のペニスは彼自身の手でコスコスされて、先っちょがねっとり濡れ始めていた。
「ん・ん・ん~~~っっ……俺のちんちん濡れちゃぅ……ちんちん汁、とろとろ溢れちゃぅ……っ」
はぁはぁしながら黒ずんだ隈がびっしりの片目で自分を見つめている朔に遠賀はエヘヘと照れたように笑いかけた。
「俺ぇ……梶本君のこと……好き……っ」
「ッ……似てるからだろ、黒丸にッ」
「ふぇ……今は……黒丸より好きかも……」
昨日こんな夢を見た、そんな会話より何て不毛で下らない会話だと思いながらも朔はどきっとした。
「今はね……梶本君の赤ちゃん、産めたらよかったのにな~って……そう思ってるよ……?」
その言葉を聞いた朔は。
柔らかな遠賀のお尻を両手でぎゅっと掴み、真下からズンッッッとアナルを貫いた。
いきなり挿し貫かれた遠賀は模範的なエビ反りに。
利き手でクチュクチュしていたペニスから、びゅっっびゅっっびゅっっ、元気よく射精した。
みちみちみちみち締まるアナル。
堪らない朔はベッドで仰け反り気味になり、射精したばかりの遠賀を真下からズンズンした。
「あっ、あんっ、いったばっかだよぉっ、俺ぇっ、こんなんされたらっ、またぁっ」
「っ……俺はまだ……ッく……ッ」
「ああんっっ……しんじゃぅっっ……これしんじゃぅぅ、よすぎてしんじゃぅっっ」
ただただかわいい遠賀にペニスを激しく打ちつけた末、朔は射精した。
「やっっ……いっぱぃぃっっ……!!」
「……べべべ、べつに、かわいい格好とか、いちいち下着とか……そんなものなくても……赤ちゃんができなくたって、遠賀は……かかか、かわいいって……思う……ッッ」
お互い全裸、汗をかいてメークも落ちた遠賀はバスタブの中で向かい合った朔にエヘヘと涙ながらに笑いかけた。
「……好きぃ、梶本君……」
もうほんとばかだな、遠賀。
男前や美形より、こんな根暗な俺、選ぶなんて。
とことん残念な奴。
そんな遠賀に前髪の隙間からいつだって見惚れてる俺はきっともっと残念な奴だ。
end
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