221 / 620

いつだってどうしようもない奴-3

「おい、それいいって……」 「いいって。クーヤは別格だから、さ」 絶え間なく押し寄せてくる熱気の狭間で硬く屹立したペニスに明日葉の舌が届いた。 艶やかな亀頭が唾液で満遍なく濡らされる。 うっすら色づいた唇に積極的に咥え込まれて吟味される。 「ッ……もう、いい、から」 「ん。クーヤにクンニしてあげたいの」 「……お前ってほんとバカだな」 「うん。俺、おばかなコなの」 腕を伸ばしてシャツの下を潜り、先程まで吸っていた乳首をクニクニと爪弾きながら。 明日葉は幼馴染みのしっかり育ったペニスを念入りに丁寧にしゃぶった。 「ッ……ほんと、もういく」 「んむむ」 「……明日葉」 根元近くまで幼馴染みを咥え込んだ明日葉は空也を改めて見上げた。 ニュータウンにカナカナと響き渡る涼しげな鳴き声。 熱病みたいに全身を火照らせて遠慮がちに自分の頭に触れている筋張った手。 凛々しい眉をつらそうにぐっと寄せた、学校や家では決して見られない表情、抑えられた低い呼号。 「……おい?」 フェラチオは中断してくれたが下の服を完全に脱がそうとしてきた幼馴染みに空也は動揺した。 「やっぱ擦り合いっこだけじゃおさまんない」 「ていうかさ、なんで俺がいつも受ける側……なんだよ?」 「え? クーヤ、俺に突っ込みたいの?」 空也の片足を持ち上げようとして明日葉は目を丸くし、蔦だらけの壁にもたれた空也はブンブン首を左右に振った。 「えー? クーヤになら処女捧げてもいーけど?」 「いらない、一生大事にとっとけ……ッ、う……ぅ……」 結局、片足を持ち上げられてペニスの先をアナルにピタピタと押し当てられた。 「チンコもココも汗かいてるから……すんなり挿入りそ」 外で下半身丸出しという屈辱的な姿にされてそっぽを向いた幼馴染みに、明日葉は、小さく声を立てて笑って。 「ッ……うう……ッんな、すんなり挿入っかよ……ッ」 「ん、でもいつもより……ほら……もうこんな……」 「は……ッッッ」 空也の目にじわりと涙が滲んだ。 どくんどくん息づいている熱塊に腹底を押し拡げられて暴走する火照り。 全身炙られているような。 「あーーー……ッすっごい……クーヤんナカ、熱々……」 じわじわと突き上げられて空也はもどかしげに仰け反った。 幼馴染みの肩に全力で縋りつく。 正直、なかなか痛かったが、痛みを上回る快感に夢中になっていた明日葉は空也の好きにさせてやった。 「ぎゅうぎゅう搾られてるみたい……クーヤ、やっぱたまんない」 再びシャツを乱暴に捲り上げて片方の胸にかぶりつく。 かぶりつくなり一思いに勢いよく吸い上げた。 コリコリと芯を帯びていたもう片方の突起は指腹同士でクニクニクリクリ絶え間なく擦り上げた。 「ッ……いや、だ、同時に色々すんなッ……」 上擦った声による拒絶は完全無視。 敏感乳首を交互に吸いつつ膨れ上がったペニス先端で尻底を貫いた。 「んあ」 あっという間に汁気を帯びた結合部。 むず痒くジンジン疼く胸、熱塊で連打されてグズグズになっていくアナル奥に空也は必死になって悲鳴を押し殺す。 「明日葉……ッ」 名前を呼んで耐え凌ぐ。 呼ばれた明日葉はさらに滾って空也の奥を引っ掻き回す。 「んんんん……ッ、ッ、ッ!!」 乳首をしごいていた明日葉の手が自分のペニスをしごき始め、限界寸前な空也は夏の残光を過剰に吸い込んだ。 「あす、は……」 蜩の鳴き声を遠くに幼馴染み同士は秘密の絶頂を分かち合った。

ともだちにシェアしよう!