275 / 620
ぎぶみーらんじぇりー/大学生カテキョ×うぶうぶ中学生
「うんうん、似合ってる」
「そ、そうかなぁ?」
「アンタが似合う、つまりアタシも似合う、これなら浩哉クンもイチコロのはず!」
「えっと……もう脱いでもいい? ていうかおれに着せてよかったの……?」
「べっつにいい!」
「へ……へぇ」
「双子同士じゃん? へーきへーき♪」
「えっと……ほんと、そろそろ浩哉せんせい来ちゃうから……おれ、外出した方がいいんでしょ?」
「アンタがウチにいたら浩哉クンが遠慮しちゃってアタシに手ぇ出せないじゃん!」
「ま、まだ付き合ってるわけじゃないよね? 今日告白するんだよねっ?」
双子の姉である彩羽 の意気込みに弟の葵 はヒキ気味だった。
中学生の二人は大学生の家庭教師に勉強を見てもらっていた。
今日はそのカテキョの誕生日。
勉強を教える日でもないのにわざわざ来てもらい、ケーキをご馳走し、告白する気満々の彩羽は今日のためにこどもっぽい自分をちょっとでもオトナっぽくしようとあるモノを準備していた。
「早く着替えて外行け!」
「お、横暴だよ、彩羽ってば」
そのとき。
彩羽の携帯が鳴った。
「もしかして浩哉クン……っじゃないか、はーいモシモシ、今ちょっと忙しーから、え、っ、えええ!? 〇〇クンがロケでアーケードに来てる!? マヂ!? 行く行く行く!」
「え」
「ってことで! 葵! 任せた!」
「えっ?」
「アタシが大好き〇〇クンからサインもらって握手してハグして帰ってくるまで浩哉クン引き留めといて!! 相手したげて!!」
「え、え、え~」
「んじゃ行ってきます!!」
「あ、待っ……うそでしょ……ほんとに行っちゃった……ど、どうしよう、とりあえず着替えないと、ぬ、脱ぎにくいよコレぇ……もう……彩羽って横暴過ぎる……」
そのとき。
チャイムが鳴った。
「すみません、畠中です」
どうやら横暴な彩羽が玄関ドアの鍵をかけるどころか開け放して出ていったようだ、声が近い、二階の自室で青ざめる葵、コチラから呼んでおいて放置するわけにもいかない、彼は一先ず手近にあった服を引っ掴んだ……。
ともだちにシェアしよう!

