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コスモ系セレブな男子-3
孤島に夜がきた。
やたら明るい月の光、別荘内の照明を消してもうっすら照らされていて暗闇に躓くことはない。
「シノブ……どう? かわいい?」
相変わらず両腕ごとロープにぐるぐる巻きにされてベッドに放置されていた俺。
視界にゆっくり現れた秀丸に……ぎょっっっとした。
秀丸の奴ってば、女装、していた。
肩出しで、ふわふわした、ミニな花柄ワンピースで、ハイヒールのサンダルをはいていて。
頭には、カツラっつぅか……ウィッグ?
化粧とか……派手すぎない感じで、唇だけ、やたらツヤツヤして見えた。
「シノブのために女の子になってみたよ?」
サンダルを履いたまま特大ベッドにギシリと乗っかってきた秀丸。
か、かわいい……、ッ、じゃねぇ!!これ秀丸!!意思の疎通ができないコスモ御曹司!!つぅか男!!!!
「ばかやろッお前マジで本気かよッ、ッ!!」
秀丸にキスされた。
同時に、口内に、何かを押し込まれて。
ごっっくん
反射的に呑んでしまってから驚いた俺に秀丸はクスクス笑う。
「えっちな気分になるおくすり、呑んじゃったね、シノブ?」
『なんであんなことしたんだよ、お前』
『あのコのこと?』
『勝手すぎるぞ』
『シノブはあのコのこと好きじゃなかったでしょ?』
『はぁ?』
『告白されて返事は先延ばしにしたでしょう?』
『……』
『その時点でもうわかりきってることじゃないかな』
「ん……シノブのおちんちん、僕の口の中で勃ってきたよ?」
女装秀丸にフェラされて勃起するなんて……ッ勃起するなんてぇぇぇッッ!
「おくすり効いてるみたいだね」
あ、そっか。
えろい薬を呑まされたから、俺。
「ん……ぬるぬるしてて、シノブの、おちんぽ……? やらしいね……?」
秀丸にこんな感じちゃってんだ。
細身の体でなんかふわふわかわいい服を着こなした秀丸、完全勃起してしまっている俺のちんぽに頬擦りして。
れろろろろ~~と根元から先っぽまで舌で辿ったり。
先っぽから根元まで、れろろろろ~~と逆に辿ったり。
「うっっ」
思わず俺が声を上げれば秀丸は嬉しそうに見上げてきて。
「シノブのそんな声、初めて聞いた……もっと聞かせて?」
か、かわいい、上目遣いすげぇ……ッ、ッじゃなくて!! こいつ宇宙人!!
ああ、でもそっか、これもクスリのせいかも。
昔っからいちいち腹が立つめんどくせぇ秀丸を、こんな、女装しただけでかわいいと思うなんて。
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