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俺達はそんな君にひとめぼれした-2
息ができなくなる、と太一は思った。
「んんんん…………!!」
初めて訪れたラブホ。
まぁるいベッド上に寝そべり、昼休みと同じように京乃と九月に挟まれて、特に変わった趣向もない天井を最初はひたすら凝視していた。
正確だった川の字はいつしか乱れて。
外側の線は真ん中の線に寄りがちに。
要するに京乃と九月がかわりばんこに太一にキスしてきたわけだ。
「ふぁ……ぁ……っ」
京乃は耳たぶを解すように指の腹でコリコリしながら細めた舌先で緩やかに太一の口内をくすぐった。
「んむぅ……っ」
九月はぴったりと唇で唇を覆うと呼吸一つ逃がさないかのように舌尖で微熱を執拗に掻き回した。
それぞれ違う癖のある舌遣いに童貞太一は成す術がない。
かつてない恥ずかしさに双眸に涙をじわじわ溜め込みつつも二人の間で否応なしに発熱していく。
「え……っあ、待っ……待って、うそ!」
チェックのネクタイをしゅるりと外されてシャツのボタンを京乃に外される。
ベルトをかちゃかちゃ外されてスラックス前を九月に開放される。
恥ずかしさがさらに度合いを増し、太一は、反射的に横向きに丸まって防備の体勢をとろうとした。
もちろん二人がそれを許すはずがない。
「こーら、田中クン?」
「ちゃんと受け止めろ」
京乃に優しくキスされながら、背後から九月に胸や股間を荒っぽい手つきでぐいぐい揉まれる。
乳輪ごと乳首をむにゅっと捕らわれ、いじくられ、パンツ越しに掌で多感な恥部をずりずり擦り上げられる。
「は……っぷはぁ……っ……んむむむ……!」
やっと京乃が離れたかと思えば、背後に顔の向きを変えられ、きつい姿勢で九月に口内を好き放題荒らされた。
九月にいじくられてぷっくり勃起した太一の乳首を、京乃は、労わるように丁寧に舐めた。
パンツの中に滑り込ませた手で直接ペニスに触れてくる。
「んんんっ……はぅぅ……やっ……ちんちんさわっちゃだめぇ……」
「ふふ、かわいい、田中クン」
「たまんね……」
自分達の狭間で頻りに身を揺らして喘いじゃう涙目太一に京乃と九月の興奮は高まる。
乱れていた後輩の制服を完全に脱がせるとパンツをずり下ろしてしまう。
自分たちはネクタイを緩め第一ボタンを外した程度の格好で、太一の乳首を分け合って舐め、勃起しかけの童貞ペニスを一緒にしごき始めた。
「ちょ……! やっ、ちょっ、むりむりむり……! 同時むりですってばぁ……、っっっ、あぁぁぁあ…………!!」
二人の同時攻めに太一は二回いってしまった。
二人は太一が放った童貞みるくを用いて彼のお尻をぬちゅぬちゅくちゅくちゅ解す。
相変わらず上下の唇の狭間でうっすらピンク色した初心乳首をしこたま可愛がりながら、それぞれ中指で、お尻の処女領域を好き勝手に蝕んだ。
「ひゃぁぁ……っお尻らめぇっ……指いれちゃ……っずぽずぽしちゃ、やーーーー……!!」
ばらばらにお尻の内側をいぢくる二人の不埒な中指に太一は三度目の射精を予感してぶるぅっと震えた。
が、三度目に至る前に二人は指を引き抜いて顔を見合わせた。
「どうしよっか」
「まだ先にとっとく」
「あーわかる」
大好きなおかずはお楽しみとして最後にとっておく性格の二人。
いきなり初日に処女剥奪も酷かと思い、初夜は先延ばしにすることにして。
擬似セックスに及ぶことにした。
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