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血迷いラプソディ-8
なんというシチュエーションだろう。
学校行事の宿泊活動先、隣の部屋には先生方、こっそり夜中にやってきた愛しの生徒。
二段ベッドの下、誰にもばれたらいけない、しかも急がなければならない、清見先生が戻ってくるから。
「や……ぁ、先生、っ」
でも清見先生って時間かかりそうだよな、丁寧にシャンプーとか、トリートメントまでしてそうだし。
「っぁっぁ……ぁ」
だけど急ぎだからといって鈴宮に手荒い真似をするわけにもいかない。
「……ぃきなり深いよぉ、それぇ……」
上段ベッドで翳る下段ベッドの上、俺は仰向けにした鈴宮の幼いながらも起立した肉片を深々とくわえ込んでいた。
内腿辺りに鼻先を押し当てれば石鹸の香りがする。
「や……っそこ……むずむず、すごい……」
鈴宮の肉片を唾液で満遍なく潤すのと同時に中指を立てた。
きつく締まった後孔のナカに。
前立腺となる箇所を指の腹でまさぐり、立て続けに刺激を送り込む。
「ふにゃ……ん」
「……きついか?」
上目遣いに確認してみれば枕に後頭部を預けた鈴宮はふるふる首を左右に振った。
下半身を覆う服は床に散らばり、シャツは捲り上げられ、薄ピンク色の乳首がぎりぎり覗いている。
二つの突起がぷっくりと尖るように張り詰めている。
ああ、舐めたい。
いやいや、待て待て、まずはこっちからだろ。
待てよ、俺も一度射精して濡らした方がスムーズにいくよな?
……そんな時間ない!!!!
「ね、先生」
鈴宮が起き上がったので俺は焦りでどぎまぎひやひやしながらも、ちょっと、距離をおいた。
下半身を丸出しにした鈴宮は四つん這いで広くないベッドの上を進むと。
俺の股間に手を伸ばしてきた。
「先生のもびちょびちょだったら痛くないもんね」
オレ、してあげる。
そう言って鈴宮はあーんと口を開いて取り出した俺の成熟したブツを……。
「――ん……先生の……もうカチコチしてきた」
「お前のだって……ナカも、こんなきゅんきゅんしてる」
まさかこんな状況で初シックスナインに至るなんて。
ちょっとエロ過ぎやしないか、これ。
「ぁ……っ」
逆向きで俺に跨る鈴宮の後孔には指を二本。
アンバランスに左右に揺れる肉片は舌先でとろとろにした。
「ひぁ……んぅ……」
下肢をぐちゃぐちゃにされながらも鈴宮は一生懸命俺のペニスに舌を滑らせてくる。
あのグミみたいな唇が俺のブツに覆いかぶさっているだなんて。
そのもっと奥へ招かれてるなんて。
あ、もう無理かも。
「あ、先生……」
自分に跨っていた微熱もつ体を優しく横に退かして俺が真上にやってくれば。
愛しの生徒はあどけない色っぽさで自分から足を開いてきた。
「先生……いーよ?」
「……声、我慢するんだぞ?」
「うん」
すべすべした膝に掌を押し当てただけで全身がぴくんと揺れた。
膨張したペニスの先を後孔に押しつけると、グーにした手で口元を覆い、半開きの双眸で見つめてくる。
俺はすぐ頭上に迫る天井にぶつからないよう、姿勢を低めにして、ぐっと腰に力を込めた。
「っっっ」
八の字に眉を寄せてぴくぴくぴくぴく震える鈴宮。
俺の注意を健気に守り通そうとしている。
そんな姿に心打たれながらも、人間失格な俺は、下肢が密着するまで挿入れきってしまった。
「は…………あ」
きゅんきゅん感が堪らない。
尋常じゃない興奮に心臓が止まりそうだ。
「……やっぱり……硬くて熱い……」
「……」
「ほんとはね……オレ……枕投げより……ほんとはこんな風に……先生と……」
あんまりにも可愛いことを言う唇を放置できるわけがなかった。
グミみたいに色づく果実にちゅっとキスする。
早く終わらせなければと焦る一方、この不埒すぎる状況を心底愉しみたいという欲望もあるわけで。
俺はさっき堪えた欲求を叶えることにした。
ぴんぴんに尖った薄ピンク色にちゅっとキスする。
上下の唇に挟み込んでそっと引っ張ってみたりする。
「ッッッッ」
ぺろぺろと大胆に舐め上げながら、もう片方の乳首を指先でくにゅっと引っ張ってみる。
「!!!!」
乳輪ごと深めにしゃぶりつくと口内でか弱い尖りを丁寧に舐め回したりもした。
はぁ、幸せ。
……俺、清見先生の変態ぶりが伝染してやいないか?
「んぅ……ふ……」
交互に乳首を舐めながらちらっと視線を向けてみたら鈴宮は唇をへの字に曲げていた。
俺は、ゆっくり、動き始めた。
指で解した後孔にペニスを行き来させる。
ぴくぴくしていた鈴宮はびくびく痙攣し出した。
口内でもっと乳首が硬くなり、舌にこりこり触るようになる。
腹の下では雫に濡れた隆起も硬さを増していた。
「……ぃっちゃぅ……」
泣きそうな声で俺に訴えてくる。
俺はまだ名残り惜しいながらも薄い胸から顔を離し、鈴宮の背中とシーツの間に両手を差し込んで、か細い首筋に顔を埋めた。
「ふぁぁ……ッ、ッ……!」
強くなった律動につい声を迸らせ、慌てて、鈴宮は自分の手で口を塞ぐ。
目尻に生理的な涙を滲ませて俺に突き揺さぶられる。
片手で俺のシャツをぎゅっと掴んでくる。
ああ、なんて甘いんだろう、鈴宮は。
ぎし!ぎし!ぎし!ぎし!ぎし!
二段ベッドってこんなに揺れるのか、ちょっとまずいかな。
まぁ今更止められないけど。
「先生も……いくから」
目を合わせて囁きかけると鈴宮は何度も頷いた。
裏返しにした掌越しに潤んだ双眸で俺を見つめてくる。
涙を帯びてしっとりした睫毛が、縋るように注がれる視線が、これ以上ないくらいに胸を締めつけた。
「鈴宮……ッ」
限界まで鈴宮のナカで追い込みをかける。
やや乱暴なくらいに腰を振り立てる。
きつい窄まりに何度も何度もペニスを打ちつける。
そうして限界寸前まで上り詰めた俺は断腸の思いで鈴宮から我が身を引き抜いた。
「せんせ…………ッ」
ひくつく鈴宮自身にぐりぐりぐりぐり擦りつけ、擦れ合うその摩擦で達する。
鈴宮が達したのもほぼ同時だった。
触れ合う先っぽが一瞬にして互いの白濁に染まり合う。
びゅるっびゅるっと、重なり合う場所から濃密な飛沫が漏れる。
「~~~…………ッッッ!!!」
弓なりに背中を反らした鈴宮はびくんびくんと肢体を討ち震わせた。
胸元にまでとろりと飛沫が跳ねて、薄ピンク色が白濁を纏っている。
余韻に浸っていたいが今はそんな場合じゃない。
不覚にもティッシュボックスをそばに置いておくのを忘れた俺は辺りを見回した。
「……えっと、ティッシュはっと」
「どうぞ、日向先生?」
「あ、すみませ………………」
俺は一時停止に陥った。
どうして上のベッドからティッシュが出てくるんだ?
どうして清見先生の声がし――――
「鈴宮君を拭ったティッシュは私にくださいね?」
「あの、こ、こ、これはどういう」
上段ベッドから顔を覗かせた清見先生。
慌てて半裸の鈴宮を背中に隠した俺に、彼は、ふふっと微笑んだ。
私、貴方が寝ている間に戻ってきていたのですよ。
ここで一休みしていたら鈴宮君が来たものですから。
お邪魔にならないよう、そっと大人しくしていたわけです。
「……すすす鈴宮、お前、気づかなかったのか?」
「へ? 清見先生に? 気づいてたけど?」
「!!??」
「私がこうして秘密のジェスチャーを送った次第であります」
そう言って清見先生は女性じみた唇の前に人差し指をすっと立てた。
……この変態教師、訴えてやる。
……って、俺が言えたもんじゃないか。
次の日。
いけ好かない清見先生とやむなくスケジュール日程について話をする度、何故か赤面する女性先生方から視線をびしばし浴びたのだった。
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