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ビターでシュガーな幼馴染み。/スケベ男の娘×硬派男前センパイ

「鈴音、もうガマンできなぃ、水無月クン」 そこは何ともファンシ~でラブリ~なお部屋。 一際目を引く天蓋つきハート柄ピンク色のふわもこベッド。 そこに押し倒されて剣呑な目つきをしているのは褐色男子高校生、水無月(みなづき)だ。 全開の学ランに第一ボタンを開けたシャツ、正面をさり気なく盛り上げる発達胸筋、スプリングに深々と沈んだ悩ましげな筋肉質ボディ。 そんな褐色男子高校生に跨っているのは、彼より明らかに華奢な体つきをした女装男子、鈴音(すずね)だ。 ツインテ、腕捲りカーディガンに緩めたストライプ柄のリボン、短めスカート、格好もさることながら小悪魔風フェイスでキュートな小顔、全角どこからどう見てもキャワイイ女子だ。 二人は幼馴染みだった。 水無月は二つ年上で高校三年生、鈴音は一年生、同じ高校に通っている。 男なのにどうして女子制服の着用が鈴音に許されているのか、理由は簡単、鈴音の父親が学園の理事長をやっているからだ……。 「鈴音、いつも言ってンだろうが」 自分に馬乗りになってうっとり見下ろしてくる鈴音を水無月は睨めつけた。 「高校卒業するまで待て」 「やだ、鈴音、もう待てなぃ」 「あのなぁ」 これみよがしに呆れ返る水無月に動じるでもない鈴音はリップクリームでうるつや感に富む唇をふわりと歪めてみせた。 「水無月クンとえっちなことしたくてたまんなぃ」 二人は付き合っている。 しかし意外なまでに古風な水無月に性的なことは二人とも高校卒業してからだと言われ続け、キスすらしていない。 放課後だった。 いつものように誘われて鈴音のおうちに遊びにきていた水無月は、いきなり押し倒されて、明らかに機嫌を損ねている。 反対に舞い上がっている鈴音。 『鈴音、そっちは危ねぇ』 小さい頃から登下校の際は車道側を歩き続けて自分をさり気なく守ってきてくれた水無月。 『後一人勝てば優勝だったんだけど……な』 褐色の肌に白の柔道着がゾクゾクするくらい似合っていた、全国大会の決勝戦で負けて言葉少なめに悔しそうに表情を捩じらせていた水無月。 『おい、勝手に撮ってんじゃねぇ、鈴音』 お湯を弾く艶めく褐色肌、濡れた前髪が野性味漲る眼差しにかかれば途端に捨て犬のような愛くるしさが生まれる、不敵な魅力に満ち溢れた水無月。 「鈴音、退けって」

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