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天使にチョコレートを/DTリーマン×俺様ショタ天使
「童貞リーマンのくせに……っ調子乗んじゃねーーーー!!!!」
真夜中のワンルームに響いた金切り声。
「こらッ……お隣さんに迷惑だろっ、しーーッ!」
部屋の住人である間山真太郎 は自分の真下でベッドに深く沈む彼に必死こいて注意した。
「ふーーーーッ!!」
怒った猫みたいに威嚇してくる彼。
ホワイトアッシュの髪、ブルーグリーンの瞳、どれも天然モノだ。
庇護欲と同時に悪戯心を募らせる禁断のパーフェクト幼児体型。
普段身に着けている私学的制服ブレザーは乱れ、解けかけたネクタイ、脱がされた半ズボン、ハイソックスに包まれた魅力的ピチピチふくらはぎ。
見目麗しいお顔を険しげしかめっ面にしながらも真っ赤になっている彼に真太郎は言い返す。
「もう童貞じゃないもんね……っ」
そう。
真太郎の童貞だった初心ペニスは……今、悔しそうにしている彼のアソコにずぶりと突き立てられていて。
「うううッ……この駄目リーマンッ……天使のオレにこんなことしてタダで済むと思うなよバカヤローッ……大天使様に言いつけてやるッ! 生コン漬けにされて海の藻屑になりやがれ……ッ!」
「その極道じみた言葉遣い何とかしようよ、パピコ……」
そう。
彼は天使のパピコ。
正確に言うならば天上界でのスパルタ教育に根を上げて人間界にトンズラしてきた見習い不良天使だった。
「おなかがへって……お兄さん、よかったら、ボクにスタバの期間限定メニューを恵んでくれませんか……?」
夜十時過ぎ、連続する残業にクタクタで今夜は缶ビール一杯流し込んで寝ようとフラフラ帰宅していた真太郎にパピコは声をかけてきた。
なんだこのコ、人形みたいだ。
女の子……じゃないよな、男の子だ。
そーいう趣味、ぜんっぜんないけど、普通にかわいい。
でも疲れたし何か怖いし新手の詐欺かキャッチかもしれないから、うん、帰ろうっと。
「ごめんね、急いでるから、他の人に、」
「ああ?」
それまでしおらしかった態度が豹変した。
ブレザーのポケットに両手を突っ込み、アスファルトにローファー履きの足をガニ股気味に開くと、戸惑う真太郎をメンチでも切るように真下から覗き込んできた。
「せっかくオレが声かけてやったのにその態度はねーだろーよ、おい?」
なにこのコめちゃくちゃ怖いんですけど。
「いーからスタバ連れてけやコラ」
「ひ……っ、あのですね、もう閉まっちゃってると思うんですよね」
うう、こんなちっさなコ相手に敬語になってしまった……ッ。
「駅前のはまだ開いてんだろーが、十二時まで営業してんだろーが、オラオラ、来いや」
「ひーーーッ」
それが真太郎とパピコの出会いだった。
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