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天使にチョコレートを-4
「ふぇぇ……っやら、ぁ……ふひぃんっ……」
「ッ……も、もっと泣いてみて、パピコ……?」
「ッ……鬼畜ぅっ……この、鬼畜ド変態……っ」
背中と床の狭間で真っ白な羽を悶えさせ、パピコは、真上でぎこちなく腰を振る真太郎を涙目で睨みつけた。
キュンキュンキツキツなアソコにペニスを締めつけられて、苦しげに眉根を寄せて、真太郎は笑った。
「だって、パピコの泣き顔……すっごく可愛いんだもん」
「!!」
「涙とか……おいしそう……」
何かが吹っ切れて何かが目覚めてしまった真太郎に、涙で濡れた頬をべろりと舐められて。
パピコはお腹の下まで来ているペニスをむぎゅむぎゅむちむち締めつけた。
「うっ……締め、すぎ……童貞ころす気か……っ」
「も、童貞じゃねーだろっ……はっ……おなか、苦し……っきつぃ……っ」
「……パピコ」
痛がるパピコにやっとのことで罪悪感を覚えた真太郎は。
一番手元近くにあった紙袋を手繰り寄せ、片手で乱暴に包装やらリボンを蔑ろにして、ぱかりと蓋を開いて。
「んっっ……?」
手にしたチョコレートをパピコの唇に押し込んだ。
「ほら、欲しがってたチョコ……甘いの好きだもんな、パピコ……俺の指も好きなんだろ……? いっぱい味わっていいぞ……?」
甘いミルクチョコレートに、真太郎の指に、蕩けていくパピコの唇。
「ん、ぷ……んむっ……チョコ……ンまい……」
涙目で、息苦しそうな表情で、チョコレートをごくっと呑み込んだパピコに真太郎はゾクゾクする。
探り当てたチョコを一粒ずつ喘ぐ不良天使に食べさせていく。
ずぷ……っずぷ……っ不器用な腰遣いながらも熱く締まるアソコにペニスを出し挿れさせながら。
「あ……んっ……もっと……もっとほし……真太郎ぉ……」
「ッ……今、パピコ、なんて……?」
チョコ味のする唇をぎこちなく動かしてパピコは繰り返した。
「真太郎……もっと……ちょぉらい……?」
かわい……!!!!
真太郎は手探りで鷲掴みにしたチョコレートを一気に頬張って。
そのままパピコに口づけた。
甘々どろどろなキスを可愛い不良天使に捧げた。
「ふーー……ッふーー……ッあま、ぃ……ぁっぁっぁっ……!」
「ん……ッ……ん……ッ……まだ、いっぱい、あるから……全部お前のために買ってきたんだからな、パピコ……っ」
「ふああっ……んむむっ……んーーー……っっ」
重なり合った二人の周りに散らかったカラフルな包装、リボン、色んな味のチョコレート。
「ふあんっ……真太郎ぉっ……おしり、しゅごぃ……っ」
ちっちゃなお尻を抱え込んで初エッチに夢中になる真太郎にパピコも夢中になった。
白い羽を一段とピコピコさせ、甘々エッチに全身を火照らせて。
見習いとはいえ天使らしからぬ体たらく、この人間界に降りてきて一番素直にほしがった……。
一番優しそうだった真太郎に一目惚れしたんだ。
ほんとは、さ。
「ほら、チョコ食べまくったからな、ちゃんとハミガキしないと」
「ぶーーっ別に天使は虫歯になんかなんねーよ!」
「だめだめ、ほら、口開けて」
「テメェ随分と勝手な真似してくれたなぁ、パピコちゃんよぉ?」
「うわぁッッ……大天使様……ッッ」
「えッッ……どこからどう見てもチンピラなんだけど!? この人も天使なの!? ていうかいきなり不法侵入!!」
「おう、あんちゃん、ウチの見習いに手ぇ出すたぁ上等じゃあねぇの、どう落とし前つけてくれんですかい、あ?」
「……パピコの口調はこの人譲りだったんだ……!!」
たとえ天上界と人間界に引き裂かれようと二人の遠距離恋愛はたわわに実るはず。
end
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