538 / 596

リバって愛して-11

ぼんやり明るい玄関前。 短い息切れが絶えない。 脱がされた服の上に這い蹲った全裸の緒方。 ジーンズとボクサーパンツをずり下ろした程度の阿南。 けしからん並みのラインを連ねる腰をぐっと掴み、ひたすら無心になって律動する。 唾液で雑に濡らしただけのペニスで閉ざされがちな肉孔をめいっぱい押し拡げ、貫き、突く。 引き締まった見栄えする尻が微痙攣するほどにただ激しく抽挿した。 「ぅぅぅ……っはあ……ッ!」 俺の尻こんなパンパン言わせやがって、阿南の野郎、後で覚えてろよ。 「緒方……緒方……ッ」 「うあッ」 膨張したペニスで最奥をゴリゴリと突き上げられた。 みちみちと拡げられる肉粘膜。 ビクン、ビクン、これみよがしな脈動が腹底にまで伝わってきた。 「奥……ッゴリゴリしてんじゃねぇッ」 意識が飛びそうだ。 よすぎてどうにかなりそうだ……。 「緒方……ッよくないのか……」 「ッ……よくねぇよッ、強姦魔が!」 「……俺はすごく、いい」 そんな台詞につい阿南を締めてしまう。 我が物顔で尻奥を突いてくるペニスを手厚くもてなしてしまう。 堪らなくなった阿南は脱力しかかっていた両腕を掴んで背後へ引っ張り上げた。 スタミナがなければ叶わない、平均体型を上回る逞しい体つきをした緒方の手綱でもとるようにその上半身を空中で固定して、厚い腰だけを小刻みに波打たせた。 汗ばんだ胸板を流れ落ちていた汗の雫が跳ねる。 控え目に割れた腹筋が盛んに捩れた。 玄関前という狭い空間が上昇する二人の体温を孕んで密やかに高まっていく。 「あ…………ッッ」 再び四つん這いにさせられ、尻たぶを左右限界まで押し割られて、激短ストロークで挿し貫かれて。 痛いくらいの悶絶感に股間でペニスをびくつかせる緒方に向けて阿南は絶頂した。 「あ」 熱い迸りを尻奥で受け止めた緒方は悔し紛れに虚空を睨みつける。 「クソ…………ッッッ」 体内でより膨れ上がって図々しく吐精する阿南のペニスに殺気すら覚えてギリギリ歯軋りした。 「はあ……ッ」 「はや、く、抜けよ、阿南……ッこの中出し野郎が……ッ」 「……いかなかったのか、緒方」 ざらつく茂みが尻に触れるまで密着していた阿南は上体を倒し、より緒方に身を寄せた。 正面に手を回してペニスを探り当てると、濡れ切った昂ぶりを鷲掴みにし、しごき立てた。 「い……ッ?」 「手伝ってやるから……いけ」 「この……ッバカ、が……!」 乳首まで捏ね繰り回された。 極小突起が指と指で器用に摘まみ上げられ、芽吹いたシコリまで小まめにしごかれていたかと思えば、やんわり押し潰された。。 「んなとこ触るなッ……触るんじゃねぇよッ、おいッ、ッ、あ……くぅ……ッ」 「ッ……お前のなか、どんどん締まってく……いくか?」 「う、る、せ、ぇ!」 色鮮やかに充血した緒方のペニスにしっかり絡みつく阿南の筋張った五指。 熟れ育った亀頭から怒張する竿にかけ男らしい豪快ぶりでしごき倒す。 ぶるつく睾丸から精液を搾り出してやるかのように……。 「うあ……ッ、クソッ、も……でる……!」 阿南の真下でブルリと打ち震え、緒方も、白濁の絶頂を勢いよく迎えた。 翌日、午後一時過ぎ。 「入らないの?」 「いや……ちょっと待って、これは、うーん……やばい、かも?」 緒方の部屋の前、不審者さながらにドアに片耳をくっつけて唸る佐藤、首を傾げる三里。 「み、三里、どっかでお茶する?」 「さっきお昼食べたばかりだけど」 「あっ、カラオケ行くっ? 歌うの私一人だけどねー!」 「阿南君と緒方君、今そこでセックスしてるの?」 「ぶぅはーーーーーッッ」 「も、腰、だりぃ……ッて、聞いてんのか、阿南ッ」 寝ては目が覚めて欲望のままに交わって、また寝たかと思えば、急に抱き寄せられて。 「……足りないんだ、緒方」 「は? 何が……」 「緒方が足りない」 何言ってんだ、コイツ。 「つぅかそろそろ佐藤や三里が来て……って、もう一時過ぎてんじゃねぇか、ふざけんじゃねぇ、このクソ絶倫」 「三里なら……入ってもらっても平気だぞ」 「佐藤が平気じゃねぇんだよ!」 やっぱコイツわかんねぇわ。 一生いっしょにいても、一生わかんねぇンだろうな、多分。 end

ともだちにシェアしよう!