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君は幼馴染み-7
「んんんっ……ちょっと待って、大和……!」
ベッドの上で幸太は堪らずストップをかける。
「うん……? 幸太、どうした?」
「どうしたって、余裕でわかってんだろっ……一旦抜いて……っ」
「でも、前回と同じことしてるのに」
「きょ、今日はなんかちょっと……前回と違くて……」
「それって」
四つん這いになった幸太にぴたりと寄り添う半裸の大和はスゥ……と目を細める。
「前回よりも感じてるってことか?」
幸太は何も言えずに口をへの字に結んだ。
遮光カーテンがきっちり閉められた、冷房をガンガンに効かせた薄暗い部屋には蝉の鳴き声や車の走行音が外から時折届いていた。
ベッドにバスタオルを敷いて、その上で四つん這いになった幸太。
上には半袖シャツ、下には何も履いていない。
丸出しになったお尻の穴には……大和の指が。
彼持参のローションでとろとろ塗れになった中指がツプリと挿入されていた。
「今日でココに触るのは三回目だけど。大分解れてきた気はする」
ナカで中指をクイクイ動かされて幸太は目を見開かせる。
「ぬっ……抜けって言ったじゃんかぁっ……」
「痛いわけじゃないんだろ?」
「い、痛くはないけど……でも……」
「もうちょっと動かしてみるぞ」
ぬぷ、ぬぷ、今度は中指をゆっくり出し挿れされた。
「あっっっ」
ムズ痒い感覚に幸太は甘い声を上げる。
第二関節まで沈めた辺りで、大和は、秘められた男体Gスポットを刺激した。
腹側にあるコリコリとした性感帯を指先で優しく小突く。
ソフトな指遣いで前立腺マッサージに及んだ。
「あっ、あっ、あっ」
為す術もなく指の動きに合わせて幸太は声を上げてしまう。
「きょきょきょっ、今日っ、なんか違ぅぅっ……変っ……お腹ぁ……ムズムズする……っ」
正直なところ、二回目までは違和感が先行して感じるどころではなかった。
しかし三回目となる今日は違っていた。
やっていることは同じなのにあっという間に火照った体。
大和の指が動く度に快感を見出してしまう……。
(これって、やっぱり、大和がうまいってこと?)
「まっ……まさか、大和、お前……っ」
シーツに爪を立てて指姦に耐えていた幸太は、自分に寄り添う大和に恐る恐る問いかける。
「カノジョと経験あんの? お、お尻の――」
「ない」
大和は華麗なくらいの速さで即答した。
「一回もない」
「そ、それなら……なんでこんな……」
「俺、上手か?」
あくまでゆっくり、急がず焦らず、大和は幸太のキツキツな後孔を攻める。
仕舞いにはもう一本、指を。
人差し指まで捻じ込んで純潔なるお尻を拡張してきた。
「ぁぁぁっ……? 指、増やした? これ、二本挿入(はい)って……?」
「二本挿入ってる」
濡れ渡るちっちゃな穴にぬるぬるな指二本が呑み込まれていく。
「んああ……っ……あっ……はぁ……っ」
「……今日、いつもより声出てるな」
「出したくて出してるわけじゃあっ……んんっ……あっ……これぇ……やばいんだって……」
大和の節くれ立つ指二本がナカで擦れ合い、お尻内で湧き起こる絶妙な感覚に幸太の下半身はみるみる張り詰めた。
「……幸太、勃ってるな」
ぺたんこなお腹の下でいつの間に反応していた熱源を撫でられると、奥二重の瞳は涙でいっぱいになった。
「ココを触ってお前が勃つのは初めてだ」
初心なお尻に丁寧でスローな指ピストンを捧げれば、掌の内側でピクピクと震える純潔ペニス。
前戯に従順な様子に大和の口許は自然と緩む。
「ココを刺激するのに合わせてお前の反応してる」
熱源には手を添えるだけ、大和は後孔への刺激をピンポイントで続けた。
さらに奥へ慎重に捻じ込んでみる。
肉圧に逆らい、内側にローションを塗り込むように、窮屈なナカへ。
「……ふ、ぁ、あ、ぁ、あ……」
幸太はとうとう根元まで大和の指を迎え入れた。
ビクビクと揺れる小さなお尻。
大和の手の中で純潔ペニスはさらなる熱を宿していた。
「……キツいな……」
大和のため息まじりの呟きに幸太の脳内は軽く痺れる。
(大和の長くて太い、男っぽい指……おれのこんな奥まで……)
「あ……っ……大和……」
にゅぷ、にゅぷ、指ピストンが再開される。
深いところの内壁をじっくり擦り立てられて倍増したムズ痒さ。
華奢な腰が勝手に揺れて幸太はぎゅっとこぶしを握った。
「どうする、幸太」
「ふぇぇ……?」
「今日、コッチだけでいってみるか……?」
Gスポットをグリ、グリ、グリ、グリ、優しくも執拗に小突かれた。
「ふああっ……」
「ほら、また……こんなピクピクさせて……お前の、射精したそうにしてる」
「や……やだ……むり……」
「そうか? このまま射精できそうだけどな……」
お尻の奥で指をクイクイされて幸太はブンブン首を左右に振る。
「やだやだやだやだ」
「幸太――」
「やだ!!!!! やだーーーーーーー!!!!!」
駄々っ子さながらに全力で嫌がった。
「なっ、なんでこんな上手なんだよぉ……大和のスケベ……っ……ドスケベっ……き……嫌いで別れたんじゃないならっ……また告白されたら……また付き合うんじゃないのかよぉ……っ……っ……」
初めての快感で混乱する余り、幸太は、胸の内をころっと大和に明かしてしまった。
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