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相思相愛うさぎとかめもどき-6

あの絶倫大町がちゃんと禁欲してくれるのか、巻島はちょこっと不安に思っていた、だがしかし。 「じゃあバイバイ」 禁欲宣言をしたその日の放課後、いつもなら当然といった風に自宅へついてきていた大町にあっけらかんとバイバイされて、巻島は拍子抜けした。 その次の日も、次の日も、週末も。 絶倫だと思っていた大町の成りを潜めた下半身ぶりに巻島は驚きを隠せなかった。 「ねぇ、大町……」 「じゃあバイバイ」 なおかつ学校生活全般において微妙に距離をとられている気がした。 もしかして大町って……俺の体が目当てだった……とか。 「最近の輪廻クン、色気増してない?」 「しょ気てる小悪魔ウサギちゃん、かわい」 いつにもましてはしゃぐ肉食女子一同の鼻息荒い興奮に気付くこともなく、巻島は、自分で禁欲宣言しておきながら落ち込む一方だった。 放課後もすぐバイバイするし……。 もしかして……前みたいに、女子と……えっちしてるとか……あ、想像したら、吐く……。 「じゃあバイバイ」 その日の放課後もあっけらかんとバイバイした大町に巻島の疑いは膨れ上がった。 よってクラスメートの恋人をこっそり尾行することにした。 普段はのろのろでやたら信号に引っ掛かる、曲がり角でよく他人とお見合いする、やたら鳩にぐるっぽーぐるっぽー絡まれる、黒セーターを腕捲りした大町の後を注意深くついていく。 SNS向けの宣伝として母親に度々カットモデルを強制される、流行色に髪を染めた、カーディガンにチェックのズボン、スクバにローファー、女子受け抜群な小悪魔系吊り目なイケメン高校生に多くの通行人が視線を攫われていく。 浮気現場に鉢合わせしたらどうしよう、そんな不安でいっぱいな巻島だったが。 「君、巻島輪廻クンだよね?」
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