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コスプレ応援団長を夜露死苦!-4

「なぁ知ってる?」 「いきなり何だよ?」 「国語の古巣ンと英語のアマンダ、結婚するらしいよ」 「え!あの爆乳アマンダと!?古巣ンすげ!」 「式がどーとかドレスはどこで買うとか話してたって」 「なんだとぉぉぉぉぉ!?」 移動教室の際、学校ゴシップおしゃべりを何気なく交わしていた生徒二人がぎょっとして振り返ってみれば。 この嵐ヶ原学園の札付きの悪を束ねる応援団団長の三ツ矢が真後ろに……ちょこんといた。 「三ツ矢サンだ!」 「マジでちっちゃくてかわい! ファミレスでお子様ランチ頼んでも注意されないの納得!」 「うぉぉい、今の話マジか!? あのくそすけべのフルチン野郎、ア、アマンダちゃんと結婚すんのか!!??」 「フルチンっては言ってませんけど」 「そうらしいですよ」 パジャマみたいなぶかぶか学ランを肌蹴させた三ツ矢は絶句した。 あンの変態すけべ、金髪爆乳のアマンダちゃんという許嫁がいながら俺にィ……ッ俺のヴァージン掻っ攫ったっていうのかよ? 許さん不道徳教師。 放課後、問い詰めてとっちめてやらぁ! 「三ツ矢君?」 「あああああ、あの、その、あれだよ、あれ」 「おやつが欲しいのかな? 歌舞伎揚げなら棚に入ってるよ」 放課後の応援団部室。 いざ新顧問を目前にすると何故か言葉が突っかかり、ただ立ち塞がっていただけの三ツ矢に古巣はおやつの在り処をのほほん教えてやった。 見当違いも甚だしい、完全子供扱いされた三ツ矢は当然、 「うおお!歌舞伎揚げ!」 「じゃあ給湯室でお茶を淹れてくるね」 エロ本や花札で雑然と散らかった部室を出ていく古巣、指差された棚へスキップで向かう三ツ矢。 「ご機嫌ですね三ツ矢団長!」 「古巣の間抜け野郎を早速飼い慣らしてやがりますね!さすが三ツ矢団長っす!」 「にゃはは!朝飯前だっつぅの! ……はッ!」 とてもじゃないが十代には見えない、サングラスだの刈り上げだのスキンヘッドだの、ものものしい団員達に持て囃されてウハウハしながら歌舞伎揚げのお菓子袋をゲットした三ツ矢は……はっとした。 違ぇ、おやつじゃねぇ、アマンダちゃんだよ、結婚だよ。 「熱いからフーフーして飲んでね」 しかしいざ古巣を目の前にすると何故かまた肝心の質問ができずに三ツ矢はまごついてしまう。 そうしてだらけた部活動は終わって解散。 「知らない人についていっちゃ駄目だよ、三ツ矢君?」 三ツ矢は煮え切らないまま家路についた。 ンだよ、これ。 イライラしてムズムズしてモヤモヤして、ダメだ、このまま帰れっかよ。 「三ツ矢団長、今日はどのファミレスお子様ランチ制覇してやります!?」 「俺は寄るトコがある、お前等他の客に迷惑かけんじゃねぇぞ、ドリンクバーには全員で押し寄せんじゃねぇ、一人ずつ行け、いいな?」 「押っっっっっ忍!!!!!」 そうして団員達と通学路で別れた応援団長は回れ右、ダッシュで学校へ戻った。 すると。 爆乳英語ティーチャーと楽しげに会話しながら校門の外へ出てきた古巣と……鉢合わせになった。
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