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カモフラージュ転じて恋と為す?-3

恋人カモフラージュの効果も空しくストーカーくんによる高良へのストーキング行為はおさまらなかった。 「うっわ、まだいるよ、もう一時なのに」 高良のアパート、二階部屋のカーテン隙間から外を確認し、電柱裏に佇むフードつきストーカーくんを発見して百井は呆れ返った。 「一週間飽きもせずに、まーどんだけヒマしてんだか」 甘めの缶チューハイ片手に窓越しに文句を言う百井、柑橘系のスッキリ缶チューハイを飲み干して肩を竦める高良。 「よっし、決めた」 「今のは何の決意だ、百井」 「こっち来い、こっち来い」 ほろ酔い百井に手をヒラヒラされ、座椅子に座っていた入浴済みの高良は首を傾げつつ立ち上がった。 シャッッ 高良が窓際へやってきたところで百井はカーテンを全開にした。 部屋の明かりはついたまま、下から丸見えという状態で、友達に横から抱きついた。 「ほら、いちゃいちゃすんぞ」 まだシャワーは借りずに一本の缶をだらだら飲んでいた百井に擦り寄られて。 アルコール度数の高いストロング系を二本開けていた高良は。 「おわっ?」 いきなりぐいっと前に移動させられたかと思えば、後ろから高良に抱きしめられて、百井はほろ酔いながらもどきっとした。 ……いや、だから、どきって何よ……。 「せ、積極的ですねー?」 「この一週間、百井は頑張ってくれたけど。効果なかっただろ」 「……まーな、現にいるもんな、今」 「俺もちゃんと頑張ってみる」 ぎゅううううっ う、わ、なにこれ。 すげーあったかい。 それにいいにおい……なんか……頭の奥がとろとろしてくるよーな。 「百井」 「ん……?」 「こっち向いて」 「へ……」 熱烈な抱擁にぼんやりしていた百井がゆっくり振り返れば。 高良はキスした。 アルコールで水分が飛んでいた唇に同じく渇いていた唇をぴったり密着させた。 ……え。 ……ちょ、待って。 ……俺、高良とキス……して?

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