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にいちがに、ににんがし、にいちゃん詐欺グループ主犯格でおとうとダメエロDK、クソワロタwww-4

自分は豚の生まれ変わりかもしれないと金を数えながら呟いたらその道のセンパイに克はこう言われた。 「それは豚に失礼だと思うよ」 なるほど。 じゃあ俺は豚未満なわけか。 二十八歳の克は詐欺グループ主犯格の一人である。 表には立たずに裏で配役を決めシナリオをつくる脚本家といったところか。 もちろんプロデューサーやスポンサーだっている、それぞれ役割をこなして、全国津々浦々、一般市民から金を巻き上げている。 「趣味は山登り、休日を利用して日帰りでさくっと近場の山に登っては新鮮な空気を楽しんで、帰って、お酒を飲んで寝ます(笑)健康なんだか不健康なんだか、よくわからないですね(^_^;)あと読書も好きで、カフェの隅っこで半日過ごしたりもします(*^_^*)体育会系なんだか文系なんだか、自分でも自分がよくわからないですね(^_^;)」 「くどくねぇか、それ」 「えっ」 「顔文字。入れ過ぎだろ」 「あ、じゃあ消しますね~」 そこは某市内に建つタワーマンションの一室。 家具が明らかに乏しい室内、閉め切られた空間にひっきりなしに漂うはイギリス産の紫煙。 「サオリさんは土日は何をしていますか? よかったら今度ドライブか食事でも、」 「誘うのはまだ早ぇ」 吸殻が山盛りな灰皿とペットボトルとコンビニ袋と十台以上の携帯電話が乗ったダイニングテーブルにつく二人。 ノートパソコンでメール作成している二十代前半と思しき若者と、指図する克。 あと一人トイレにいる、他には誰もいない。 転々と場所を変える拠点、ここは何度目の引っ越し先だろうか。 出会い系の宣伝メールに引っ掛かった相手に対して「異性との交際あっせん名目詐欺」の準備中である克と部下の元にトイレからもう一人が戻ってきた。 「すみませーん」 「ツワリの度に電話かよ、大変だな~」 「しゃーないです」 「こっちはしゃーない、じゃねぇがな」 「あっすみませんっ!」 あせあせする掛け子担当に「還付金等詐欺」用の名簿を押しつけて電話を促す克に、メール作成中の部下が尋ねた。 「マサさん、彼女、今いないんですか?」 温くなったペットボトルの水を底まで一気飲みして克は答えた。 「いねぇな」 「もしもし、お忙しいところ恐れ入ります、私××税務署の個人課税部門の者ですが」 「女よりお金がいい、俺は」 「またそれだ~」 「この度、○○○○様に医療費控除の還付金が発生しておりまして、お電話差し上げました」 「だから(*^_^*)が多いんだよ、なんでいちいち加えんだ、最後のやつも消せ」 「あ、は~い」 「クセなんだね」 「おい、電話は」 「切られました」 「次行け、次」 行きつけの中華料理店でラーメンを食べて克はマンションに帰宅した。 「おかえり、にいちゃん」 十九歳なのに高校生、克と半分血の繋がりがある弟の架尹斗。 アホアホ某私立の制服姿がよっく似合っている彼はマンション前の植え込みのところに座り込んで兄の帰りを待っていた。 「お前、また来たのかよ」 「うん、泊めて?」 架尹斗の隣には連れがいた。 随分と派手な連れが。 「そいつは」 「アキラくん」 名前はどうでもいいんだよ。 この低能弟の頭を誰か鍛え直すか、記憶喪失になるくらいの衝撃を与えてやってくんねぇかな。 面倒くせぇから俺はパスだけどな。 「そいつも一緒に来るのか」 「うん、友達なんだ」 夜目にもまばゆいプラチナアッシュな髪色のアキラくんはまじまじと克を見つめている。 こいつもあれか、低脳の類か、類は類を呼ぶってやつか。 苛立ちは当然あったが殴るのも大声を上げるのも面倒で克はくわえタバコのまま言い捨てた。 「勝手にしろ」

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