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カラスのコはカラス-3

マンション自宅のリビング。 通学鞄を部屋に置いてくる間も与えられずにソファでチェックされている黒部。 「あっあっ……あっ……あああっ」 下半身に纏うのは靴下だけ、高く突き出すよう命じられた腰はガクガク震えている。 学校では頑なに秘められていた後孔に突き立てられた二本の指。 根元まで捻じ込まれ、機械じみた所作で小刻みに前後している。 痙攣を繰り返す薄い肉付きの尻。 クッションに爪を立てて黒部は鳴いた。 「あ、あ……っにい、さん……」 黒部の兄はずるりと指を引き抜いた。 誰にも許していないことを確認した彼が次に押し当ててきたのは硬く膨れ上がった性器で。 黒部は濡れていた目を見開かせた。 みち、みち、熱い塊に肉孔が拡げられていくのを痛感してボロリと涙を零す。 「ふ、ぅ、ぅ……っ」 「今日もちゃんと俺の言いつけ守ったご褒美」 クッションに顔を埋めた黒部がコクコク頷いたのを表情一つ変えずに見つめていた黒羽(くろは)。 黒髪に眼鏡、長身、医大生、冷笑主義。 父の仕事の都合で両親とは別に暮らしており、世話を任されている弟以外、特に外部に何ら関心のない淡泊な十九歳。 夕日の残光が窓の外側で揺らめく中、閉ざされた窓の内側で弟の黒部をしっかり点検する。 熟れつつある性器で粘膜の密集した最奥を探り回す。 時間をかけて熱さ、キツさ、じっとり湿った弟の尻膣に何か異常がないか確認する。 いつも敏感に感じるところで同じ反応が返ってくるかどうか。 「あ……んっ」 黒羽はカチャリと眼鏡をかけ直した。 次に頼りない腰を改めて掴んで我が身に引き寄せ、薄い尻に腰を密着させる。 圧力に逆らって奥の奥までペニスを捩じり入れて最奥拡張。 みっちり張りついてくる内壁の鼓動を肉伝いに感じ取る。 「兄さん、あつ……ぃ」 「今日は。また三人とも相手してやったの」 「……うん……断るのも……面倒くさくて」 「そうだな。他人って面倒だよ」 まだ明かりを点けていないリビングに掠れた吐息が反芻される。 「あっあっ……奥……っ奥、ほしぃ……っ兄さんの、熱ぃの、ほしぃ……っ」 兄に飼い慣らされて躾けられた蕾孔をきゅぅきゅぅ締めつけて射精を強請る弟。 「まだ我慢」 小さな肉孔を抉じ開けて行き来するペニス、そんな結合部をじっと見下ろして腰を揺らす兄。 「お前はいってもいいよ」 体格差のある華奢な弟を後ろから抱え込んで背面座位に移行した。 律動を緩める代わりに濡れそぼった黒部のペニスを愛撫する。 「ん」 弟の首筋に刻みつけられた痕を見つけた黒羽は失笑した。 「これ、あいつ? 鳶島?」 「あっあっ……うんっ……噛まれた……」 「これだから気性激しい奴は」 残された痕を上書きするでもなくスルーして射精を間近に控えた黒部のペニスを規則的にしごいてやる。 「あ、っ……いって……い? ほんと……いい?」 「いいよ」 「んっン……いくっ、いくっ……いくっ……」 似た者同士な兄の掌に追い上げられて弟は射精した。 翳されたタオルにびゅくびゅくと思う存分精液を弾いた。 「あっあっ……ああっ……あっ……ん……っ兄さんも……早く……ン……ン」 唇を温め合うような仲睦まじいキスを交わす。 次第に激しく互いの舌を求め合って。 餌付けし合うように唾液交換。 戯れに捏ね繰って互いに糸を紡ぐ。 「ああ……ンっ」 兄の射精を管理している弟は。 ソファの背もたれにしがみつき、精液解放に向けた荒々しい律動に下半身をゾクゾクさせた。 「んッ」 「ッ……きた……っっ……これ……今日初めてのやつ……? 他の誰にも……射精してない……オナニーでも出してない……?」 「ん……ッ今日、初めて……」 限界まで弟の薄尻に腰を突き当て、ぐいぐい肉の狭間に頂きをめり込ませて搾り出す。 濃密な白濁泡を最後の一滴まで注ぎ込む。 「濃いの……オレ、の、ナカに……兄さん、いっぱい射精できてよかった……」 尻奥で痙攣するペニスの熱に蕩けそうになりながら黒部は微かに笑った。 互いを管理し合っている鴉野兄弟。 食事とお風呂を済ませ、テレビも明かりも点けずにソファに並んでボンヤリ、濡れた黒髪をくっつけて会話をするでもなく静かにしている。 たまに唇をついばんだり、肩に頬擦りしたり、髪を梳いたり。 お揃いの黒パジャマ姿で二人きりの夜を過ごす。 「鴉野くんっ今日こそ一緒にお昼食べよ!」 「お前はチュンチュンうるせぇ、鴉野は俺と一緒に食うんだよ」 「君は横から掻っ攫うのが得意なんだろうけど。黒部くんは僕とランチだよ」 黒部を取り合って言い争う三人、その隙に黒部は校内から裏庭へさっと避難、ぼっち飯を始める。 木陰で地面に直接座り込んで黒羽手作りのお弁当を食べる……。 「鴉野くん、今日こそダメ?」 「いい加減ガード緩めろよ、鴉野」 「もっと先に進みたいんだけどな、黒部くん……?」 いくら三人にそれぞれ強請られようと黒部は頑なに拒む。 「そこはオレのものじゃないから」 オレのナカを管理していいのは黒い羽だけ。 end

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