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好き好き大好きサバトラさん-2
夜七時過ぎ、クタクタになって我が家の二階建てアパートの角部屋に帰宅した春虎を笑顔で出迎えたのは。
「晩ごはんの準備、できてます」
高身長でスタイルよし、眉目秀麗の顔立ちに眼鏡が映える、誰もが認める美形息子。
高校二年生の燐だ。
公立高校の制服からシンプルな部屋着に着替え、宿題掃除洗濯を速やかに済ませ、毎晩日替わりで春虎の好物を食卓に用意して待っている、正にデキすぎ一人息子だった。
「今日はコロッケです」
「え」
しまった、と後悔しても時すでに遅し。
春虎のうっかり反応に燐はレンズの下でスゥ、と双眸を細くした。
「もしかしてお昼、一舜さんのお店で食べました?」
「ッ……うるせぇ、昼にコロッケ食おうが何食おうが俺の勝手だろうが! お前と一舜のつくるコロッケは別モンだろうが! 毎日コロッケ食ったって俺は死なねぇしな!?」
「何回コロッケ言うんですか、春虎さん」
燐は乙女みたいにクスクス笑った……。
「あんまり一舜さんのお店には行ってほしくないです」
「あっやめ……っぶぁかッ、そんないきなり……っ!」
「本人に会ったこと、まだ一度もないけれど」
「うっうっうっうっうっ!!」
春虎はギリギリ奥歯を食い縛った。
見栄えよく盛りつけられたワンプレートが二つ並んだちゃぶ台の縁にしがみつき、畳に四つん這いになって呻吟した。
「写真のあの人って、いつも春虎さんのそばにいて、他の人達と違って何だか……」
「おっ俺が何食おうと、どこ行こうと勝手だろうがッ、てめぇに指図される筋合いねぇッ、燐!」
涙ながらに喚いた春虎に燐は困ったように笑って。
父親のペニスをぬるぬるしごいていた手をぴたりと止めた。
「あ……っ?」
「僕は春虎さんの息子だよ? 唯一の家族でしょう? 家族の健康管理を気にして何が悪いの?」
ビクンビクン脈打つ近親肉棒の根元をキュッと握りしめる。
「あぅッ」
「一舜さんが戻ってくる前、あのお店には何度か連れて行ってもらったけれど、味つけが濃い目でしょう。春虎さん、三十五歳なんだから。食事には気をつけないと」
握り締めたまま腰を揺らす燐。
春虎の尻孔にずぷずぷ突き入れていたペニスをもっと奥へ捻じ込んだ。
「ひっぃっ!」
「行かないって約束しなきゃ……イかせてあげませんよ、春虎さん?」
ほんとどうしてこうなった。
いきなりこんな。
いや、兆しはちらほらあったか。
『春虎さん……おなにーって、どうやるの?』
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