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エクストリーム系家族/?×不良次男←美形父+美形長男
「てめぇッ……どこのどいつだ、このクソがッ……あがぁッ……歯ぁ折れだあ゛ッッ……!!」
放課後、センター街で売りつけられたケンカを即お買い上げ、結果、三人の他校ヤンキーをあっという間に片 した不良男子の櫻間 レイジ。
荒くれDKの巣窟として有名な学校に通う高校二年生。
腕捲り黒パーカーにゆるゆるネクタイ、黒マニキュアに彩られた爪、両耳ピアス。
明らかに染めたとわかるレッドアッシュの髪色。
身長は174センチ。
屈強大柄というわけではなく、敏捷性に長けた、しなやかな体つきをしていた。
人気のない路地裏、フェンス際で折り重なったヤンキートリオが呻いているのを尻目に、放り投げていた鞄をポンポンはたいてレイジはその場を去ろうとした。
「てめぇ、まさか、黒狼 か……?」
無傷のレイジはぴたりと足を止めた。
最近、この街で夜な夜な喧嘩を繰り返して全勝利、ナンバーワンの覇者として恐れられている通称・黒狼かと問われて。
黒マスクをした彼は物騒な三白眼でヤンキー共を見下ろした。
「Grrrrrr‼‼‼」
マスク下で唸り声を上げ、震え上がった彼らをフンと鼻で笑い、レイジはその場を後にした。
まぁこんな感じのレイジだが。
彼には誠に過保護な父親と兄がいた。
『レイジ、次のボディソープはどのフレーバーにしようか』
自宅から私大の医学部に通う十九歳の長男・凌貴 。
『今日は切り出しが午後に三件入って立ちっぱなしだったので、夕食はボリュームのあるステーキにしますね』
その医学部の法医学講座で指揮を取る四十四歳の黒縁眼鏡教授、父親の皐 。
二人は誰もが認める美貌を手にしていた。
鴉の濡れ羽色した黒髪。
念入りなスキンケアを毎日施しているかのようにきめ細やかな白肌。
妖しげな魅力を惜しみなく滴らせる艶治なまでに切れ長な双眸。
男女問わず虜にする類稀な容姿はイ●ンだろうと西●だろうと、どこのスーパーにいようとビシバシ注目を浴びた。
『凌貴君、トイレットペーパーはまだありましたか?』
『もうストックがなくなってきたから買っておこう、皐さん』
父親の皐が恐ろしく若々しく年齢不詳なものだから、よく似た長男の凌貴と並んでいると、二人は兄弟に見えた。
どう見ても、俺、赤の他人じゃねぇか。
ちゃんと血の繋がった家族であるのに、二人といると疎外感を覚え、レイジはいつしか家族団欒を煙たがるようになっていった。
が、反対に二人は次男をそれはそれは溺愛した。
『育ち盛りのレイジにはゆかりごはん大盛り、トンカツも二枚にしておいたよ、付け合わせのビーフシチューにも牛すじを多めに入れておいたからね』
太らせて俺のこと食うつもりでいる魔女みてぇ、凌貴。
『レイジ君、赤ワイン、飲んでみます? このチョコレートムースにもよく合いますよ』
赤ワイン飲んでる皐、吸血鬼みてぇ、ほんとにコイツ人間か。
溺愛されればされる程、レイジはヒいた、さらに距離をおくようになった、放課後は喧嘩したり居酒屋厨房のバイトに励んだりして二人となるべく顔を合わせないようにした。
あいつらガチでとっつきづれぇ。
過保護で、それでいて甘えたなかまってちゃんで、めんどくせぇ。
これって俗に言う反抗期ってやつなんだろうか。
なんか違う気がすんだよな。
死ぬまで相容れねぇ気がする。
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