119 / 132
エクストリーム系家族-5
着衣を特に乱すこともない二人の傲慢な中指に仮膣を丁寧に蹂躙された。
「ひッ……」
レイジは堪らず仰け反った。
ローションでねっとり濡れそぼっているため根元まで呑み込んでしまう。
尻奥で律動する二人の指によって齎 される過激な摩擦に情けない悲鳴が勝手に迸る。
肉圧は無視され、小刻みに出し挿 れされて残酷に拡げられ、未開発領域をじっくり虐げられた。
熱い。
二人の触れる場所がジンジンと疼き始め、ワケのわからないレイジはさらに混乱した。
仮膣で育まれた火照りに下半身を、全身を、頭の天辺まで蝕まれていく。
ペニスが涙するように先走りを溢れさせて勃ち上がる。
怖いくらいの快感に理性を鷲掴みにされ、押し潰されそうになって、レイジは怯えた。
「ッ……ンだよ、これぇッ……」
黒パーカーの下で瞬く間に汗をかき、頻りに身悶える次男に長男はひっそり愉悦した。
何度かクラブで会話したことがある真夜中の知人にもらった潤滑剤。
催淫成分が含まれた代物だった。
複数人に試したこともあり、反応は人それぞれだったが、初めてのレイジにはどうにも効果絶大のようだ。
「レイジ君、ココは初めて使うのに随分と感じているようですね」
前もって凌貴に催淫効果があると聞かされていた皐は、目の前でもどかしげに腰を振るレイジに鮮血色の唇を歪めてみせた。
「もしかして。私達以外の誰かをすでにココに許しました……?」
「ッ……んなわけッ……あッ……ぅあ、あ……ッ」
「初めてにしてはいくらなんでも感度が良すぎない?」
「いッッ……ッ……ッ……!」
それぞればらばらに指を動かされ、淫らに掻き回されて、レイジは悶絶した。
頭がおかしくなりそうだ。
ペニスが爆発しそうだ。
しかしながらやはり初めての尻膣拡張、後ろだけの刺激で達することはできずに次男の熱源は直接的な刺激に焦がれた。
「レイジ君」
察しのいい皐は我が子を愛しげに呼号する。
「どうします? このまま? それとも……?」
眼鏡レンズの向こうで獰猛な嗜虐性を飼い慣らす切れ長な双眸に見つめられ、レイジは、喉骨をヒクリと震わせた。
「一晩かけて、お尻だけで絶頂できるよう訓練してみる?」
耳元で微笑交じりに問いかけてきた凌貴にブルブル首を左右に振った。
「そんなんッ……むりだ……しぬッ……」
「それじゃあ、どうしてほしいの」
「お利口さんのレイジ君、ちゃんと言ってごらん」
二人に代わる代わる追い詰められる。
仮膣を甲斐甲斐しく嬲り続ける指に腹底を悶々と滾らせ、レイジは、震える唇を怖々と動かした。
「俺のチンポ……めちゃくちゃしごいて……めちゃくちゃ、射精ぇ、させて……」
耳朶一片まで鮮やかに紅潮させて悔しげに絶頂を強請った次男を父親も長男も揃って褒めた。
「よく言えましたね、レイジ君……?」
「百点満点、レイジは本当お利口だね」
レイジの吊り目が限界いっぱいまで見開かれた。
膨れ上がっていたペニスに同時に伸びてきた二人の手。
だらしなく先走りを漏らす先端を、熱流の燻る根元を、悩ましげな手つきでしごき立てられた。
「ん……ッぶ……ッ……!!」
代わる代わる二人に獣じみたキスをされた。
仮膣に捻じ込まれた指はそのままに、尻奥を貫かれながらペニスに激しい愛撫を綴られて、レイジは窒息しそうになる。
「ちゃんと息しましょうね、レイジ君……?」
「ン……もっとこっち向いて? 舌、もっと出して……?」
嫌で、嫌で、堪らないのに。
二人の言いなりになってしまう。
「んぶッ、んッ、ぅッ、ッ、あ、あ、あ、ッ、い……ッく……ッッ……!!」
レイジは自分の不甲斐なさに涙する代わりに白濁の雫を飛散させた。
「皐も、凌貴も、どこまで狂うつもりなんだよ、二人とも」
さらなる禁忌を犯そうとしてくる父親と長男に次男は絶望間際の感情を抱く。
「私は家族を愛しているだけです」
眼鏡をかけ直した皐は指に纏わりつく、慈しむべく我が子の欠片を舐め上げた。
「難しく考えないで、レイジ、家族が仲睦まじく過ごすことは罪じゃない」
次男の美味なる唇を舌先でなぞって凌貴は平然と嘯 く。
自分の声が届かない家族二人にレイジは諦めかけた。
徒労が積み重なり、望まざるタブーを犯す共犯になろうとした。
「二人とも、また、レイジをいじめてるの?」
ともだちにシェアしよう!