一度、禁断の果実の味を知ってしまうと病みつきになるように。 「はぁッ、はぁッ、はぁッ、はぁッ、はぁッ、はぁッ」 初めての割に一丁前に腰を振り、兄の処女を奪って童貞卒業を果たした弟。 「んっ、んっ、んっ……あぁ、あッ……んんん……！」 三狼の真下でレイジは仰け反りっぱなしだった。 催淫効果のあるローションを入念にすり込まれて疼いていた仮膣に打ちつけられるペニス。 長身で痩せ形の筋肉質体型に見合った熱源。 加減がわからずに、勢い任せに、本能に平伏した三狼はレイジにガツガツ突っ込んだ。 「くッ……ぅ……ッ」 「はぁッ……なんで、レイジのなか、ぬるぬるしてるの……？　いつもこうなの……？」 「ばかッ……んなわけあるか、ぁ……ッ」 「すごい……あったかい……」 末っ子は着衣もほぼそのままに、ボクサーパンツをポイして最大なる禁忌を迎え入れた次男のナカにうっとりする。 「こんなの……初めて……」 疼きが解消されるような激しいピストンに感じるやら痛いやら、自分だって初めてセックスしているレイジは、蕩けた顔でひたすら腰を揺り動かす三狼に心臓を粟立たせた。 三狼、きれい過ぎンだろ……。 心臓が爆発しそうだ……。 「みつ、ろ……ッ……あッッ……はやッ、ぃ……ッ……あっ、あっ、あっ！」 「レイジっっ……ぼく、変っ……なに、これ……っ……なんか、くるっ……きちゃう……っ」 「えええッ……ちょ、お前まさかッ……ひッ……すげ、ぇ、ビクビクしてッ……ッ……！」 ベッドをけたたましく軋ませて一心不乱に律動していた三狼はピタリと静止した。 「あ」 レイジは喉骨をヒクリと波打たせた。 仮膣に注ぎ込まれた弟の熱流。 ペニスをものものしげに幾度か痙攣させ、どくん、どくん、どくん、どくん、兄に種付けする。 「は……ッあ……ッ……！！」 兄のナカで精通を迎えた弟は息を切らし、初めての絶頂に全身をゾクゾクさせて感極まった。 「はーーーッ……はーーーッ……」 ……三狼、中出し、しやがった。 ……なんつぅ顔してんだ、コイツ。 「はーー……ッ……レイジ……ぼく……今……射精したの……？」 黒髪の先を汗で湿らせた三狼は種付けされた衝撃に目を回しそうになっているレイジに無邪気に尋ねた。 堕天使みたいな三狼にレイジの心臓は一段と締め上げられた。 欲望を抑えきれず、腕を伸ばし、頭を抱き寄せ、キスをした。 精通による恍惚感に下半身を打ちのめされていたはずの三狼は、眦(まなじり)が墨に縁取られたような切れ長な双眸を丸くさせ、新たな興奮にその目を爛々と輝かせた。 「ッ、ッ、ッ……！？」 キスしてくれたレイジを抱え込むとベッドにあぐらをかき、本人は名称すら知らないだろう対面座位へ。 ずっと夢見てきた次男の禁断の果実の如き唇に夢中になった。