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家族愛中毒-3

志郎は普段から避妊薬を服用していた。 禁断の交わりでさらなる禁忌を生み出さないために。 『志郎くん……体、熱い……』 『これって、まさか……発情期なの……?』 きっかけは双子の発情期・ラットだった。 まさか双子とはいえ二人同時にアルファの発情期に突入するとは予想だにしておらず、志郎は驚き、動揺したものだった。 『これ、どうしたらいいの……?』 『苦しい……死んじゃう……』 当時、天と陸は小学校六年生だった。 まだ精通も迎えていなかった双子は、突如として我が身に降りかかった発情期の興奮に混乱し、怯え、志郎に助けを求めた。 志郎は応えた。 それが双子の苦しみを少しでも和らげる手段だと、判断を誤り、過ちを犯した。 『志郎くん……』 『ねぇ、また、シよう……?』 発情期を脱した後も双子は志郎を求めてきた。 禁忌を破るのが癖づいてしまった。 十七歳で出産し、愛情深く必死に育ててきた片親の志郎は、天と陸を拒むことができなかった。 罪深いまでに甘やかしてしまった……。 「は……ヒート中ってこんなに……キツくなるんだ……」 リビングの床に敷かれたラグの上。 ワイシャツとネクタイを身に着けたまま四つん這いになった志郎。 ワイシャツを捲って曝した腰を掴んで天は律動する。 隆々と勃ち上がったアルファのペニスをオメガの蜜孔に突き入れ、何度も何度も。 愛液でぬかるむナカを執拗に攻め立て、思いのまま掻き回していた。 「やっぱり、いつもよりヤラシイ……」 ボトムスのフロントを寛げた程度の天は、志郎の汗ばむ腰をぐっと掴み直した。 「あっっっ」 些細な刺激の追加に志郎は打ち震える。 今以上に天のペニスをギチギチと締めつけた。 「ッ……そんなにほしい? 射精してほしいんだ……?」 ヒートの火照りに理性を揺さぶられている志郎は、何も言えず、最愛なる存在から与えられる快感に必死になって耐えていたのだが。 「っ……陸くん……」 自分の目の前で膝立ちになった陸にゴクリと喉を鳴らした。 「志郎クン、お口、あーんしよ……?」 天と同じくボトムスを寛げた陸の、外気に取り出された、すでに膨脹しきっていたアルファのペニス。 色濃い頂きで下唇をなぞられて、言われた通り、志郎は従順に口を開く。 「ん……っ」 躊躇なく口内に滑り込んできた熱塊。 生温い口腔が脈打つペニスでたちまちいっぱいになった。 「あーーー……志郎クンのお口の中、あったかくて気持ちい……」 滑々とした頬を紅潮させて陸は色っぽく笑う。 前後に腰を揺らめかせ、志郎の舌にペニスを擦りつけてきた。 「んぶっ……んむ……ん……」 「ん……えっちすぎ、志郎クン……そんなにおいしそうに頬張って……ボクもいつもより興奮する……」 天に蜜孔を突かれながら陸に奉仕する。 決してあってはならない濃密なスキンシップにヒート中の志郎はより理性を欠いていく。 「志郎くん……射精(だ)すよ……?」 「こんなに汗かいて、水分補給しなくちゃだね……ゴクゴク飲ませてあげる……」 双子にほぼ同時に吐精されると全身が咽び泣くように歓喜した。 特に胎底が。 眠りにつかされているはずの子宮が欲深げに疼いたようだった。

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