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スパイシースウィートホーム-2

「あーーーー……っ」 父子が二人で暮らすマンションのリビングに切なげに響いた甘い悲鳴。 三人掛けソファにうつ伏せてクッションにしがみつき、一楓は露出された細腰をビクビクさせる。 奏之は我が子に真上から密着して絶頂の際に否応なしに生じる痙攣を全身で満喫する。 「ばか……っおと、ぉ、さんの、ばかーーっ……やだって言ったのに……っ」 だめだった。 やっぱりむりだった。 『もう嫌だっ、したくないっ、こんなの変だって……!』 『……』 『っ……お父さん……』 『一楓、僕のこと嫌いになった……? 一楓も未冬さんみたいにいきなり僕を置き去りにするの?』 『そんなこと……っおれはそんな……いきなり消えたりなんかしない、一緒にいるから、でも、こんなの……普通じゃない』 『僕と一楓は他の家族とは違うんだよ』 僕と一楓は特別な家族なんだよ? ……そりゃあ、特別だろーね、こんな家族。 ……父親にシコられてイかされる息子なんて。 父親に手取り足取り教えられて精通迎えた息子なんて。 「いっぱいでたね、いい子だね、一楓……?」 奏之がなかなか退いてくれない。 近所にあるレストランで食事を済ませて帰宅したばかり、今夜はちょっと暑いからと腕にかけられていたスーツは背もたれに引っ掛かけられていた。 学校から帰ってきて私服に着替えていた我が子にのしかかったままの父親は。 これまで一度も触れたことのない場所にゆっくり指をあてがった。 とろとろと指の腹を濡らす白濁露を塗り込むように、緩々と、擦り上げた。 「ど、どこさわって、えっ、えっ……?」 狼狽して体を起こそうとした一楓により体重をかけてのしかかる。 撫でつけられていた前髪をはらりと乱し、頬をうっすら上気させ、愉しげに微笑む。 「今日で十六歳になったから、ね。もっと深い関係になってもいいかなって」 「お父さんなに言ってるの」 「ほんとうはね。ずっと我慢してたんだよね」 「き、聞きたくないーーーっ、嫌だっっ」 奏之は微笑を深めた。 きつい姿勢でありながら懸命に自分を見上げてくる、涙目の、手つかずの黒髪を乱して動揺している我が子の頬にそっとキスした。 「優しくするから。我侭言わないで一楓?」 「どっちがワガママなんだよーーーっ、むりむりむりむりっ、さわんなぁっ」 「可愛いなぁ」 「デレるトコじゃなぃぃっっ」 結局、その夜、第二関節まで我が身に許してしまった一楓なのだった。

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