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サンタのあのコは今宵しも-3

リビングの明かりが一筋だけ差し込む、薄暗い、静かな寝室。 「とおる君……」 シングルベッドに優しく押し倒された霙は不要なくらい肢体を強張らせて、弱々しげに、首を左右に振る。 「ぼく……男だよ? とおる君は……半年前まで綺麗な奥さんがいて……ぼくなんか……」 今度は透が首を左右に振った。 締めたままだったネクタイをスムーズに解いて外すと、ワイシャツ姿で寄り添うように、霙のすぐ傍らに横になる。 「怖い……?」 囁くように問いかけてみれば霙は素直にコクンと頷いた。 しかしその片手はワイシャツをぎゅっと掴んでいて。 「怖いけど……ぼく……ぼく……」 また泣きそうになっている霙に胸を締め付けられて、透は、サンタ帽のない頭をゆっくり撫でた。 すると霙は。 ぎゅっと目を瞑り、自分から、透にキスした。 唇から直に伝わってくる震え。 愛しさが込み上げてきて、透は、瑞々しい花弁を包み込むように応える。 緩く啄んで温めて。 濡らして、鳴らして、微熱を注ぐ。 「ふぁ……」 緊張を解そうと華奢な体の輪郭を掌で辿る。 よく似合う、可愛らしいサンタ衣装がフィットする体を丁寧に愛撫する。 「……あ」 膨らみのない胸も。 小高い双丘も。 「……恥ずかしい……」 「大丈夫……恥ずかしがらないで」 また緊張に漲った霙を抱きしめて透はキスをした。 さっきよりも少し過激なキスを。 「ン……ぅ」 背中に両手を差し入れてキスしたまま抱き起こす。 膝上に華奢な霙を座らせて、しがみついてくる霙の温もりに癒されながら、その熱をさらに高めていく。 「あ」 閉ざされていたニーソ太腿を割って滑り込んできた透の利き手に霙はビクリと反応した。 「君の肌は滑々だね」 「とおる君……」 「ここは……もう熱くなってる?」 「っ、やだ、言わないで……」 「嬉しいんだよ」 「……」 「こうしたら、もっと熱くなる……?」 「ぁっ」 年甲斐もなく焦りそうだ。 初恋の相手が感じる様に思春期でも覚えなかった興奮を抱いている。 「とおる君……どうしよう……ぼく、変になりそう……」 俺だけのものにしてしまいたい。

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