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今日は駅前で19時-4

「鞄にゴム入れてるの? それって今日のため?」 清瀬に聞き返された槇は赤面した顔を片腕で隠した。 「なにそれ……可愛すぎるよ、槇」 足首に絡まっていたスラックスとぱんつをベッド下に放り投げ、膝を掴んで固定し、緩々と抜き挿しを始める。 肉奥でペニスを動かせば忠実にピクピクと感じている槇のペニスを視姦する。 「そんな……ジロジロ見んな……てか、抜けよ……ッ」 「それ、もう諦めて、槇?」 バックから正常位に移行し、微妙に変化した侵攻領域に熱源が馴染んでくると清瀬は上半身を前に倒した。 唾液で艶々していた槇の唇にキスした。 頻りに角度を変えては舌先で口内を大胆に舐って、上擦った声と掠れた吐息を直に感じた。 深くキスされながら、勃起しきったペニスを掌でくちゅくちゅと愛撫され、槇はまた呼吸を忘れそうになる。 真上に迫る清瀬にしがみついて、ぎこちなく両足を絡ませ、息苦しい苛立ちを清瀬にぶつけた。 「痛ッ」 下唇を噛んでやった。 「この……ッバカッ」 「俺さ……槇を喘がせるの、ストレス解消になんだよね」 ぐちゅぐちゅと愛情たっぷりしごかれて、熱烈なピストンで解れてきた肉孔奥に執拗にペニスを擦りつけられて。 「あ、あ、や、ぁっ……清瀬っ……きよ、せ、ぇ……っ!!」 きちんとセットされていた清瀬の髪をぐしゃぐしゃに掻き乱しながら、あまずっぱい声で「んっ」と鳴いて槇は達した。 「じゃあさ……お前、地味なのが喘ぐんなら誰でもいーの」 「え? それって先月の話?」 「……どーなんだよ」 「俺、槇が初めて清瀬って呼び捨てしてくれたとき、すごく嬉しかった」 「……」 「それに、極稀に見せてくれる笑顔も、俺、」 「清瀬……引いてるみたいだけど」 「あ!」 早起きして堤防釣りしていた清瀬と槇、引かれているのは槇の持つ釣竿だ。 「これ……どうすんだ?」 「引いて! 槇、引いて!」 「……引っ張られる」 「海落ちないで! だから引くんだって!」 「……助けろ、清瀬」 俺達、意外としっかり両想いみたいだ。

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