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満月じゃなくても変身できます/多重人格攻(地味実験助手→イケメン→狼獣人)×男前不良
「こんなん……ッ内臓ずれちまうッ……!!」
発育のいい健全十代男子の小高く締まった尻が小刻みに延々と鳴らされている。
二度見必須の逞し過ぎる極太極長イチモツが先月純潔を奪われたばかりのアソコに激しく出入りしている。
凶器じみた剥き出しのペニス。
リーチを活かして恐るべきロングストローク、大きく腰を振り被っては最奥を突く、突く、ガチ突きガン掘りしまくる。
「んあッッッ」
ラブホのベッドで悲鳴を上げる彼。
一匹狼タイプの不良男子、多くのヤンキー信者にリスペクトされている兵間千隼 。
両親はサバゲーで出会い、格闘バカの一男、ボクシング好きの二男に幼少期からオヤツ争奪戦で鍛えられてきたおかげでケンカ負け知らずの千隼をだらしなく喘がせているのは。
「貴様が悪い、千隼」
スレンダーな筋肉質体型の千隼を大いに上回る大柄な彼。
ベッドに四つん這いになった不良男子のけしからん腰を両手でがっしり掴み、怒涛のピストン攻めで畳みかけながら、鋭い牙を覗かせて囁いた。
「俺の本性を抉った貴様が責任もって償え」
薄闇に尖った獣耳。
荒ぶる動きに合わせてさざめく毛。
「せん、せ……ッぇ……」
精悍に整った顔を歪ませて千隼は彼を呼んだ……。
「僕に近づかないでください」
放課後の化学実験室。
床に座り込んで足を伸ばし、実験テーブルにもたれてタバコをふかしていた千隼は目を丸くした。
「そ、その、僕に近づくと、あまりよくないことが起きると思うんですよ、だからっ」
実験テーブルに着いて明日使用する緩衝液などを作製していた実験助手はしどろもどろに続けた。
続木紫 。
学校にやってきてまだ間もない産休助手。
ぼっさぼさの髪に眼鏡、非常に猫背、よってどんな顔をしているのかわかりづらい。
薄汚れた白衣が様になっている。
聞き取りづらい小声が自然と苛立ちを誘う。
「センセイ、何かほっとけねぇんだよな」
青ざめた手が試験管を持ったまま空中でぴたりと止まった。
「何もねぇのにスッ転んだり、階段から落ちたり、そのくせケガしてねぇし。ドンくさい割にしっかり受け身とれてんだもんな」
「わ、わからないです」
「アンタほんとは運動神経相当イイだろ」
「っ、よくないです!ぜんっぜんよくないです!」
廊下の隅っこを俯きがちにコソコソ歩いて生徒に笑われていた実験助手。
屋上の手摺りにもたれて白衣の裾を靡かせながら遠くを見つめていた彼。
テーブルから床へ落下しかけた実験器具を驚異の反射神経でキャッチした曲者。
千隼は確かに紫のことが気になっていた。
地味でださいと皆は言うが、傍目にはその通りだが、どこかただならない空気を隠し持つ彼に野生の勘をくすぐられていた。
「受け身のとり方教えろよ」
「わ、わからないです」
千隼だから、きっと、わかったのだ。
「センセイ……か?」
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