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孤島の半鬼-2

業界屈指の最先端技術と優秀なる人材を誇る考古学研究所。 まだ若いながらも副所長の地位持つ、まさに才色兼備の九門博士。 最近、博士の研究助手としてやってきたある人物……というか、あるモノに研究員達の関心が高まっていた。 その名はミノタ。 海外ブランドのスーツを着こなす、戦闘に明け暮れた古代人の如く美しくがっしりした巨躯。 かつて絵画に描かれてきた肉体美をそのまま具現化したような崇高ささえ感じられる。 その首から上は立派な角持つ雄牛。 そう、ミノタは半獣なのだ。 古代遺跡の迷宮で九門と出会い、九門に連れられて、都会へやってきた。 初めて目の当たりにする異形に最初は戸惑っていた周囲だが、その何とも言えない魅力にとりつかれ、男女問わず恋心を抱いたり、崇拝したりする者まで続出した。 ミノタは彼らを微塵も相手にしなかった。 『人肌に飢えていたんだろう?』 ミノタの心は常に九門博士のものであった。 学会発表のため半月の海外出張から帰ってきた九門。 マンションに帰れば同棲しているミノタに出迎えられた。 「ただいま、ミノタ」 筋骨隆々たる体にワイシャツネクタイ、スラックスを纏ったままのミノタに、切れ長な双眸を向ける。 九門と出会うまで知識を持つ術のなかったミノタは、九門と出会い、九門に教えられて様々なことを知り、学習した。 実に素晴らしい知力であった。 言葉を話せない代わりに手話もマスターし、研究所の人員とはそれで意思疎通をはかっている。 が、九門に対しては。 そばにいるだけで互いに感情が伝わるようになり、特にジェスチャーも必要とせず、視線一つ交わせば理解し合える関係となっていた。 荷物もそのままにソファへ座った九門に背を向け、ミノタは、キッチンへ向かう。 冷蔵庫を開いて、買い置きしていたミネラルウォーターを取り出そうとした。 「……ミノタ」 ソファで休んでいたはずの九門がミノタの逞しい背中にふと身を寄せてきた。 「目を見て、わかっていたくせに……」 白い手がミノタの胸板へ、衣擦れの音を立てて回される。 「私がお前に飢えている、って」 そのままミノタの屈強な体を降下していく掌。 スラックス越しに、猛々しい剛直を潜めた股間へ、宛がわれる。 躊躇せず、恥ずかしげもなく、大胆な愛撫をいきなり始める。 「ああ、ミノタ……狂いそうだったよ、お前がそばにいない、この半月の夜は……」 ミノタはゆっくりと振り返った。 九門は蓋を閉じた冷蔵庫にミノタを押しつけ、すとんと、その場に跪く。 白く長い五指が急いた動きでスラックス前を寛げたかと思うと。 早々と取り出した剛直を一気に喉奥までくわえ込んだ。 「んぅ……ん……んん」 喉奥で満足そうに声を洩らし、唾液をたっぷり絡ませ、九門は猛々しい男根を貪る。 はちきれそうな太腿にしがみつき、唇を限界まで開ききって、頭を前後に動かして。 獣サイズの睾丸を下からじっくり揉み上げた。 ミノタの息が荒くなった。 現代の日常生活には不要としていた、本来の獣性を取り戻し始める。 柔らかな舌粘膜の真上で剛直が脈動し、どんどん硬くなっていく。 先走りならぬ獣汁が尿道口から溢れ始めた。 九門は根元を緩々としごきながら、卑猥な舌遣いでさも嬉しそうに舐めとった。 「もう待てない」 九門は淫らに笑む。 立ち上がり、下の衣服を素早く脱ぎ捨てると、綺麗に片づけられたシンクにしがみついた。 高々と尻を突き出し、自身の指先で、待ちに待った交歓を迎え入れようとアヌスをぱっくり押し拡げた。 「来てくれ、ミノタ……?」

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