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とらとらとら!-7
いそいそとすぐそこまで春が近づきつつある三月上旬。
今日は例年以上に暖かいらしく、日だまりはポカポカ、昼寝するにはもってこいの陽気だった。
月曜日、祝日でもないその日、本当なら俺は今頃学校で五限目の世界史を受けているはずだった。
だけれども。
「うっうっうーーーーー……っっ!!」
まだ片づけていない自宅居間のコタツにしがみついた俺。
後ろから伸しかかる……紛れもない虎の姿をした俺の親父。
目下発情中、だ。
白い毛に黒のラインが入り交じるマーブル模様のフサフサ腹を波打たせ、全体的に鮮やかなオレンジ色、縞模様が走る立派な体を引っ切り無しに揺らして。
もう何発も注ぎ込まれてとろとろになった俺の尻穴にずっと硬いままの獣ちんぽを出し入れしている。
朝、起き抜けからカチンコチンな獣ちんぽで腹の底をズンズンされっぱなしな俺。
ちゃんと準備していた高校の制服を着ることもなく、朝飯も昼飯も食えず、乱れたパジャマ姿のままずーーーっと発情虎親父と交尾している……。
『わしに刃向かうとこうじゃ!』
近所のゴミ屋敷に住むじじぃに虎に姿を変えられてからというもの、度々、親父が発情期に突入することはあった。
俺が高校に進学してからは人間の姿で生活している時間の方がもっぱら多くなって、会社にもちゃんと出勤し、残業をこなし、これから安定した日々が続くのかと思っていた矢先に。
『グルグルグルグル』
一昨日の土曜日、久々に虎化するなり発情期まっしぐら、俺に伸しかかってきて。
今に至る。
「もッ、次出したら休憩させろーーーーッ腹へったーーーーッ!!」
今回、いつも以上に盛ってねぇか、親父の奴。
虎ちんぽも……いつも以上に……硬いよーな。
これまでの発情において一番度肝を抜く下半身の暴れん坊ぶり。
虎化の経験がある俺まで獣じみた本能に突き動かされそうになる。
怒涛の連続種付け攻めに体も心も溶けそうになる……。
……虎親父のせいで雌化してんじゃねーか、親父のあほッッ!!
「あっっっっ」
俺の尻穴奥で虎ちんぽがビキビキと膨れ上がった、クル、これ、またガチなのクル……ッ。
「あーーーーー……っっ!!」
虎親父に中出しされた。
何十回目だというのに、ちっとも劣らない勢いで、びゅーーびゅーー種付けされた。
「ううッ、抜けッ、いい加減抜けーーーーーーーッ!!」
俺が喚けば、やっと、虎親父は午前中から突っ込んだままでいた獣ちんぽを尻穴からずろろろろろろ……ッと引き抜いた、イテテ、やっぱトゲが痛ぇ……。
「あ」
引き抜かれるなり、どろぉり、栓をなくした尻穴から生温かいモノが溢れ出た。
「あ、あ、あ」
こぽこぽこぽこぽ、午前中だされ続けた獣ザー汁が太腿へ零れ落ちていく。
すると虎親父は。
何を思ったのか、自分がだした獣ザー汁を舐め始めた。
ズンズン突かれっぱなしだった尻穴をざらざらした舌でめちゃくちゃ舐められて、俺は、ゾクゾク感じてしまう。
「あ……あん……っ」
つい尻を突き出して、もっと、なんて催促のジェスチャーについつい至ってしまったものだから。
「ひッッ!ちがッ、やめッ、もういれんなッ、獣ちんぽもぉ突っ込むなーーーーーッ!」
聞く耳なんて持たない虎親父は俺の怒りの悲鳴をきれいさっぱりスルーするのだった……。
次の日、まだ発情期真っ只中にいた虎親父を死に物狂いで振り解き、俺は学校に登校した。
今まで以上に発情してる親父に付き合ってたら俺の尻がもたねぇ。
帰ったら、元に戻ってればいーんだけどな、親父。
「ツーくん、ほい、昨日分のプリント」
「あ、悪ぃ、ありがと、安達」
隣の席の、クラスで一番仲がいい安達と他愛ない話を交わして、朝のHRが終わり、一限目の数学が始まった。
のだが。
「……?……」
あ、あれ……なんだよ、これ……?
なんか……ムラムラする……?
無性に体が火照ってきた。
視界がぼやけて黒板の字も見えない、説明も耳の外を通り過ぎていく。
「はぁ……ッ」
勝手に息が上擦る。
やたら頬がカッカして、じわり、座ってるだけなのに汗までかいてきた。
おいおいおいおい……。
まさか俺まで発情期か……?
そんなこと認めたくない俺、何とか通常運転に戻ろうとした、必死で授業に集中しようとした。
ぜんっぜんダメだった。
何一つ頭に入ってこなかった。
ただただアソコが疼くばっかりで。
「ちょ、ツーくん、熱あんじゃない?」
「う、うん……俺、帰る」
「だいじょーぶ?」
心配する安達に手を振って、よろよろ職員室に向かって担任に早退することを告げ、俺は家に帰った。
「グルグルグルグル」
玄関で俺のことを待っていた虎親父を見つけるなり、もう立つのもきつくなって、倒れ込む。
その毛深いフカフカな体に必死になってしがみついた。
「お、親父ぃ……交尾……ッ死ぬほど交尾、して……ッ」
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