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第23話

「ミツル…愛してるよ」 そんな満をなだめるように背をさすり、顔や首筋に柔らかくキスを降らし…下着のなかの満に、そっと触れて久弥の手で包みこむ…。 「ぁ…ゃっヒサ、ヤ…」 久弥にソコを触れられただけで…心臓が飛び出すほど熱くなる…。 満は思わず…久弥に触れている手を引き、久弥の手を掴んで両手で止めてしまう。 「…そんなに嫌? 俺に触れられるのは…」 優しく残念そうに囁く久弥… 満は頭を細かく横に振る… (…ちがう、そうじゃなくて…) この情けなくも恥ずかしい気持ちをどう伝えたらいいのか分からない満。 同い年なのに…この成長差、普段、気にしないようにしていても、こうしてさらけ出されると嫌でも思い知るから…。 「…ミツル、俺はミツルを気持ちよくさせたい…」 久弥は満の前髪をそっとすくって語りかける…。 「…僕はいい、ヒサヤだけで…」 また、フルフルと首を振って拒否する満。 (ヒサヤが良ければそれでいいのに、僕のコトは触れないで欲しい…) 「俺は…ミツルと、一緒に気持ち良くなりたいんだ。そういうミツルが見たいから…」 転がっていた懐中電灯を上向きに立て…その明かりで満の姿を映す。 その明かりで薄暗くて見えなかった久弥の顔もはっきり見える。 瞳を交わして…満は更に恥ずかしさが増し、頬を赤らめる。 「ミツル…お願い、触らせてくれ…触りたいんだ。ミツルのココに…」 久弥は優しく指で満の根元を挟みながらお願いする。 満は少し触れられただけでも、敏感に反応を返してしまう… 「ぁ…ぅん」 久弥にそう頼まれては断ることなど出来ない満… ヒサヤの瞳を見つめながら静かに頷く… 「ミツル…」 久弥は嬉しそうに微笑んで、向かい合わせに座っている満の腰を更に引き寄せ、久弥の股の間まで近づける… 「…ヒサヤ?」 意図はわからないけれど、久弥の嬉しそうな顔が見れるから満は素直に動きに従う… 久弥は優しく満の根元をさすりながら…まだ完全にむけきれていない亀頭の包皮部分を親指と人指し指で、ゆっくりとむいていく… 「ァッ…ィッ、」 ソコをむかれた瞬間…脊椎にはしるような痛みが…一瞬した満だけれど… 久弥は優しくその裏側を親指のハラで細かく擦ってくるので… そんな微かな痛みなど、あらぬ感覚に消えていく… 「ぁァ…ヒサ、ヤ…んっ」 そんな場所を久弥に触れられてる、その感覚に抑えようとしても漏れてしまう熱い声… 自分が出した声だと認識するとさらに羞恥心が溢れる… でも身体は満の意志に反して快感を受け入れて… 呼吸をあげ頬を紅らめ、手足や身体の筋肉が緊張する感覚を味わう… 「…はぁ、ァっ、ダメっ…」 こんな姿を久弥に曝しているのに、止められない… それどころか久弥の煽りを受けて自分のソコはさらに熱を帯び…大きくなっていく… 「…可愛いよ、ミツル…」 耳元で囁く久弥も…随分、息が上がってきていて、息遣いが満の神経をくすぐる… 久弥はさらに腰を寄せ… 自分のソレを満のと重ね触れさせる… 「あっ、…ん、」 久弥の手のかなで重なった二つの想い… 満は思わず身震いする… お互いの先端から滲み出ている透明な雫を… 久弥は指でのばし擦りながら快感を高めていく… やはり重ねると久弥のソレは、より鮮明に大きさを伝えてくるが… もう、満にはそれを気にする余裕などなくて…久弥に擦られ、揉まれて扱かれる…その感覚がじっとしていられないくらい強烈に感じて、久弥の背中の服を握りしめる… 久弥は満の反応を直接感じながら自分と一緒に敏感な部分を扱き、ふたつを擦り合わせる… 「ぁッ…ァ、だめッ、ヒサヤ…ッぁ」 満はその快感に、もう…がまんしきれなくなり… 久弥より先にその熱い気持ちを外へと押し出してしまう… 「あぁ… はぁ、は…」 肩を揺らして息をつく満。 その瞳には涙が湧いて出る… 快感の凄まじさや解放できた嬉しさ… 久弥をおいて達してしまった恥ずかしさや情けなさ… …様々な感情の余韻が満の心を乱している… 「…ごめん、ミツル…頼める?」 不意に久弥が少しツラそうな声で満の手をとる… 「あ、ごめんなさい…」 はっとして満は、まだ解放されていない張り詰めた久弥のソレへ手を添える… 久弥も今、手のひらに受け止めた満の白液を自分のモノに擦りつけ快感を煽る… 「…ん、はァ…」 満は人に奉仕などしたことがなくて戸惑いながらも彼を促していく… さっきしてもらったコトを思いだしながら…久弥が悦ぶように… 余韻が消えぬまま、精一杯…手で扱く満… 「…んっぅ、くッ、は…、はぁ…」 小さく呻くように言って、ようやく久弥も熱いほとばしりを体外へと飛ばしだす… 久弥は他に飛ばさないよう自分の白液を手の内でしっかり受け止める… お互いの服を汚さないように気をつけ… 「ありがとう、ミツル」 満を抱き寄せ優しくいう久弥。 久弥と淫らな行為をした…。 それが、やや落ち着いてから恥ずかしい想いが込み上げてきて…また頬を紅く染める満。 「…ごめんなさい。あの、…勝手がわからなくて…」 とりあえず、服の乱れを直して謝る。 「ううん…俺こそ御免。こんな場所で、驚いただろう?…俺も、たいがい我慢のきかない人間だよな…」 そう、苦笑いをして言う久弥。 でも表情はどこか満足そう… 少しでも満と触れ合いが持てたから…。 満の可愛い声が聞けたコトも表情を見れたコトも…久弥には新鮮で大きな喜びでもあるから… 「…ミツル、今したこと…嫌だった?」 優しく問う久弥…。 俯き無言で首を横に振る満。 行為自体は快楽を促すものだったので、嫌ではないけれど…熱に充てられて久弥に乱れた姿を曝す事が堪らなく恥ずかしい満。 「でも…自分が、恥ずかしくて…」 ぽつりと呟いてしまう。 好きな人の前では善い姿で居たいのに…。 「…大丈夫、恥ずかしいことじゃない…素直に反応してくれるミツルが、俺は好きだから」 抱き寄せながら言い聞かせる久弥。 「…でも」 本当に?と含みながら、声を出す満。 その口を塞ぐように軽くキスを落とす久弥… 「…ミツルの色々な姿が見たい。そしてそれは俺だけに見せてくれる貴重なミツルの素顔だから…隠さずに見せてくれるよな、俺の為だけに…」 優しく…柔らかい声色で囁く久弥。 「…うん」 満は、その言葉を深く心で受け止める…。 久弥の為だけに…今の自分は在ろうと誓ったのだ…。 親の所有物としての自分ではなく。 だから、恥ずかしがらずに、ありのままの自分を曝そう…それで嫌われることはないから…好きでいてくれると信じているから…。 久弥と満の恋は、こうして少しずつ進展していく… 誰からも祝福されない恋だけど…。 密かに心の繋がりを強くする二人だった。

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