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第53話

「さ、こっちで身体流そう。ミツルは怪我してるから石鹸つけたら滲みるかな?」 「大丈夫…このくらい」 「……じゃ、俺が背中流してやるから座って」 「え…」 「俺が流したいんだミツル」 「…ありがとう」 申し訳ない気持ちで久弥の好意をうける。 「どういたしまして」 満の背中をお湯で流しながら… タオルに石鹸をつけて泡立て、優しく背中を洗っていく… 「ミツルは…凄く綺麗だ…」 色白の肌…淡い栗色の髪…そして深緑の瞳… 全てが綺麗… そんな綺麗な満を傷付けた自分… 「ヒサヤ?」 「大切にしたいのに…傷つけてばかりで…ごめん」 「ヒサヤ…もういいから、気を落とさないで…」 「……ミツル」 満の優しさに救われる。 本当に… 「ん…」 久弥はそっと満の唇へキスを落とす。 「ミツル…大好きだ…本当に…」 後ろから抱きしめながら…満の身体に泡をつけていく… 「ん、僕も…ヒサヤ…」 久弥のキスを受け…心臓の鼓動がリズムを上げていく… 「ぁ…っ」 不意に久弥が泡のついた手で前に触れてきたので… ピクンと身体をふるわせる… 「ミツル…」 そのまま満を包み込むように指を絡め、触れていく。 「っん、ぁッ…ヒサ、ヤ…ンッ」 たまらず声を出してしまう満。 久弥はさらにミツルの前を片手で擦って快感を高めていき… 満へ口づけし、深いキスを続ける。 「ん、っン、ハ、ぁ…っ」 久弥の与える刺激に、熱い吐息が抑えようとしても抑えられない。 「ヒサ…も、…出そ、っ、んッ」 「いいよ…ミツル。イって…」 優しく囁いて…満のソレをさらに強く扱いていく… 「ん、ぁァッ…ハァ」 促されるまま、表に熱い迸りを散らす… 「気持ちよかった…?」 満の憂いの声を聞いて… 久弥の感情も高ぶる。 「ん…ヒサヤ…も」 速まる呼吸を抑えながら…頷き。 満はそっと久弥の勃ち上がったそれに触れるが… 「っ…俺はまだいいよ」 びくっと反応する久弥だが…満の手を握り止める… 「どうして?」 「今日は、ミツルに尽くしたいから…」 そっと抱きしめて…優しく口づけする久弥。 「それなら、僕も…」 「ううん、ミツルには辛い思いばかりさせているから、こうしないと俺の気持ちが許せそうにないから…」 満の綺麗な栗色の髪を撫でて伝える。 「ヒサヤ…」 「もっと…俺に、怒ったっていいんだよ…ミツル」 祥子に言い返せない自分… 祥子の凶行を止められない自分… 満にどれだけ辛い想いをさせているか… 「…ありがとう」 満はそっと久弥の肩に腕を回し… 耳元で囁く… 「ミツル…」 ドキッとして…息をのむ。 綺麗な満の深緑の瞳が…まっすぐ見つめる。 「そういう…ところ、優しい貴方が…すき」 満は久弥の唇にそっと、キスをして… 熱い想いを伝える満。 「俺も…っ、好きだ、本当に…ミツルの事が…」 満を強く抱きしめながら…その優しさに…涙が零れ落ちる。 「2人だけで遠くへ逃げたい…誰にも邪魔されない場所へ…」 そう零れる想い… 「……ヒサヤ」 緩く首を横に振る満。 そんなことは出来ない… お互いに家に縛られ… そして…重い責任があるから。 「…分かってる、けど…そう思うくらいお前のことが…」 「ん…」 満は、その気持ちが嬉しくてちいさく微笑む。 「ミツル…」 そんな可愛らしい満に… 優しく触れ、深く口づけていく… 愛しい想いを体中で示しながら… 泡のついた身体をシャワーで流して… 満のそこにも水流を当て再び促していく… 「ァ、っん…」 小さく声を漏らし感じる満… 久弥はそのまま屈んで、風呂場のイスに座っている満の前に手を添え… そして…くちの中へ含んでいく… 「ッ!…ヒサ、ヤっ…ン、」 そんな場所を… 驚く満だが… 性感帯に久弥の舌が絡んで来て、初めての感覚に身体が震える満… 久弥に、そんな体勢をさせていることも申し訳なくて… 「んッ…ァ、ッヒサヤ…ぁ僕が…ヒサヤの、するから…ン、やめて…」 快感に飲み込まれそうになるのを必死に抑えて、そう頼む… 「ミツルは…気持ちよくない?」 満のそれにしゃぶりついていた久弥… 満の言葉を聞いて…可愛いそれから唇を離し、そっと聞く… 「……」 快感の波が途切れ…速くなる呼吸を抑えてながら… 短く首を横に振る満… 色白の顔にほんのり頬が紅潮している。 久弥が与えてくれる快感…気持ちよくない筈はない… けど… 「じゃ…やめない」 久弥は優しく微笑んで… 再び、勃ち上がった満のモノを口腔内へ招く。

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