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第54話

「ぁ…や、ッんン、ふ…ンっ」 びくっと身体を震わせて…久弥の動きに困惑しつつ、その気持ち良さを拒否し続けることは出来ない満… 激しく吸われ、舌で撫でられ…動かれて… じっとしていられないくらいの熱い快感が体中をかける… 久弥に激しく招かれ、再び限界が近づく… 「ぁッ…ン、ハァ…」 ミツルは堪らず、久弥の頭を押してその快感から逃れる… 「ミツル…?」 顔を上げて…どうした?と尋ねる。 「僕…ばかり、申し訳ない…」 激しい呼吸の合間、息をつきながら… ぽつりと零す。 久弥は一度も達してないのに… 「ミツル…そんなこと、気にしなくていい…」 少し起き上がり満を抱き寄せ、耳元で伝える。 「俺も充分感じているから…」 「ヒサヤ…」 「俺が下手過ぎて駄目なのかと思った」 久弥は満と瞳を重ね、そう苦笑いしてみせる… 「違っ…僕は」 慌てて否定する満… 「うん、大丈夫なら、最後までさせてくれる?」 「……ん」 恥ずかしがりながら頷く満… そんな可愛い姿を見るだけでイってしまいそうな… そんな熱い感覚に陥る久弥… 「ありがとう」 久弥は心を落ち着け、満の頬にキスを落として… 再び…満のそれを含んでいく。 「ん…ヒサヤ、ァ…、んッ」 すぐ激しく促していく久弥… 片手で睾丸を揉み…人差し指で後ろのすぼみを撫でながら… 更に快感を煽っていく… 「ン、ァ…アぁ、ッハァ…ヒサヤッ…」 今度は久弥の与える快感を素直に受け取り… 熱い迸りを久弥の口腔内へと散らしてしまう… 「ぁ…ごめんなさい、ヒサヤ…」 口の中へ射精してしまったことをすぐ謝る満… 「いいんだよ、俺もいつもミツルのナカに出してるだろ?嫌だったら出さないようにするけど…」 「……嫌じゃない」 久弥の言葉に小さく首を振り答える満。 「なら、これも気にしないでいい。俺も嫌じゃないから」 そう満に頬寄せて答える。 「ヒサヤ…」 「ん、」 「ありがと」 久弥の優しさに溢れる言葉… 「ありがとうはこっちのセリフだって」 「僕も…ヒサヤに、したい…」 そして満は、瞳を重ねて伝える… 「え?」 「口で…」 「……」 ドキリと心臓がなる久弥… 今にもイきそうなくらい張り詰めた久弥のモノ… 満に口で慰められたりしたら…抑えられずすぐ達してしまいそうで… それはかなり恥ずかしい… 「ヒサヤ…お願い」 しかし、可愛い唇からそんなお願いをされたら… 「ありがとう…頼むよ」 頷かずにはいられない… 満と場所を交代する。 「上手く出来なかったら…ごめんなさい」 初めてする行為… 屈んで、久弥を見上げるようにして最初に謝る満… そんな姿にもドキッとして鼓動が速くなる久弥… 満が触れる前に自分で、自分の根元を抑え、想いを抑制する。 「大丈夫、ありがとう」 そう平静を装い囁き返す久弥… 「ん…」 満はその答えを聞いて… 既に勃起してしばらく経つ久弥のモノに、手を添え、先ほど久弥にしてもらったことを思い出しながら、それに口づけて、含んでいく。 久弥もびくっと反応を返して…満が与えてくれる快感を受け取る。 なんとかすぐ射精してしまわないように堪えた久弥… 「ハァ…、ミツル…、ン」 最初は優しく…次第に激しく… 満は久弥を喜ばせるために一生懸命になる。 「ッ…ん、ハァ…」 夢中になる満の頭を撫で…その刺激を受け呼吸を上げながら、愛しく見つめる… 前髪の隙間から見える… 長い睫…綺麗な瞳… 自分のためだけに在ってくれる… 「…ハァ、ミツル…ッン」 そのまま、満からの快感を受け、その熱い想いを解き放つ… 「ッ…」 満はびくっと、イったばかりの久弥のそれから口を外す… 「大丈夫?ミツル…」 俯いて口元を拭う満を心配して、肩に触れて優しく問う久弥… 「…ん、大丈夫…少し、驚いただけ…」 前髪を後ろへ分けながら、瞳を合わせて申しわけなさそうに言葉を出す満… そんな満が可愛く思えて仕方ない久弥… 「ありがとう…気持ちよかったよ」 白液が頬に少し散っていたので、優しく拭い… 満を引き寄せ抱きしめる。 「良かった…」 そう微笑む満… 「ミツル…」 優しく名前を呼んで微笑む… 「あ…ヒサヤの背中も流さないと…」 ふと気づいたように満は言う… 「いいよ、それじゃ尽くしていることにならないし」 「ヒサヤ、僕…ひとに背中流してもらったの…初めてだったけど、気持ちよかった」 満は感じた思いをそのまま伝える… 「ヒサヤにもしてあげたい」 「ミツル…あぁ」 そんな可愛い満の願い、断ることなどできない。 「うん…」 そのまま、タオルに石鹸をつけて、久弥の大きな背中を洗っていく… 「ヒサヤは格好いい…」 久弥の広い背を見つめぽつりと囁く… 「ん?」 「背が高くて…低い声で、逞しくて…羨ましい」 確認するようにポツリポツリいう満。

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