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第56話

少しひいてはいるが、未だに硬さを保った久弥が中にいるため… 完全には脱力しきれない満… 「ミツル…」 そっと名前を呼んで… 結合は続けたまま、満を抱き寄せる。 満を久弥の腿の上に乗せるカタチで… 「ん…っ」 久弥が下にいるため、少し満が久弥を見下ろす体勢になる… 速くなった呼吸を抑えながら…満は久弥の頬に両手を触れさせ… 刺さっている久弥が抜けないようにソコに力を入れて締めつけながら… 久弥に口づけをする… 「っ…ミツル、」 今までに無いほど積極的な満… 驚く久弥だが…それよりも求められていることが嬉しくて…久弥の心は熱くなる。 満のキスを受けながら… 両手で満の腰を緩く前後させる… 「ぁ…ッ、」 満は久弥が抜けてしまいそうな感覚になり、揺らされる度、ギュッと熱い久弥を締め付ける。 「ハァ…ミツル、すごく…気持ちイイ…ハァ」 堪らず零してしまう… 「ヒサヤ…はぁ、アッ」 その言葉に心の中で安堵するが… 声に出す余裕はなかった… 久弥が動かす度… ナカから前立腺が直に突き上げられ…何度も達してしまうような感覚の快感がおそってくる… さらに勃った満のソレは久弥の腹に擦られ…痺れる快感を伝えてくる。 「ア、…ダメッ…ぁっ、んッ」 その激しい快楽の嵐に、抑えようとしても抑えられず甘いコエが漏れてしまう… 「ミツル…ハァ」 そんな満を間近で見て… 興奮する気持ちを抑えられない久弥… 満の腰を固定し、下から自らの腰を揺らし、その身体を激しく突き上げていく… 水面が揺れ満を押し上げる… 「ァッ!ハァ…ぁン…ふ、ぁッん」 急に動きを速めた久弥に…失神してしまうかと思うほど激しい快感が身体を駆ける… その動きはしばらく続いたあと… 再び満のナカで達して久弥は動きを止める。 「ハァ…ハァ、」 満は長距離を全力疾走したような感覚が身体中を支配する… お湯の熱気が上がり…心臓の鼓動が耳に響く… 久弥はそっと満の腰を引いて…結合をようやく解く… 「ぁ…ハァ、ッ」 身体の緊張が解け、脱力する満… そのまま、久弥に寄りかかる。 「大丈夫?ミツル…」 そっと抱き寄せながら… 優しく囁く久弥… 「ん…大丈夫」 久弥の温もりを感じながら頷く。 「のぼせてない?」 さらに耳元で囁く久弥… 「ん…」 「良かった…」 久弥はそう囁くと、寄りかかっている満の身体をそっと離す。 「ヒサヤ?」 「お湯抜くから…あがろうか…」 そう言い終わると同時に風呂の栓を抜く久弥… 「先に上がっていて、風呂掃除してでるから」 「なら、僕も一緒に…」 「いいから…上がって」 そう満の身体を押して、先に上がらせようとする久弥… 視線を故意に反らしている。 「ヒサヤ?」 そんな久弥の態度を気にして、不安になる満… 何か気に障ることでもしてしまったのかと… 「ミツル、早く」 そう急かすが… 「手伝いたい…駄目?」 満は久弥を見つめ、動かない… だんだん湯が抜けてきて… 「っ…」 久弥は不意に立ち上がり、満の身体を反対に向ける… 「えっ?」 久弥の行動の意味が分からなくて固まってしまう満… すると今度は後ろから抱きしめられる。 「…はぁ、情けない…」 熱い吐息とともに出された言葉… 「な、何が?」 不安なまま聞き返す… 「怪我してるミツルを無理させたくないから…」 抱きしめられたその後ろに触れる硬いモノ… 久弥の… 満を求めて…引かない想い… 「…ヒサヤ」 気付いてどきっとする満… 「先に出ていて…頼む」 しかし、久弥は…怪我をしている満に無理をさせまいと、そう願う。 「…最初に言った筈」 そっと、後ろから抱きしめる久弥の腕を解きながら…ぽそっと伝える。 「え?」 「ヒサヤのしたいことが僕のしたいこと…」 久弥を振り返り…瞳を重ねて囁く… 「ミツル…」 その綺麗な澄んだ瞳にドキリと心臓が鳴る久弥… 「もう一度したい…僕も」 そして前から久弥に抱きつきながら…零す熱い言葉… 「……ミツル、ッ」 満の気遣いや…熱い想いが久弥の心をふるわせる。 「ごめん…ありがとう…」 ぎゅっとその愛しい華奢な身体を抱きしめる… 「ヒサヤ…大すき…」 そんな久弥の気持ちを支えるため…満も愛の言葉をささやかに伝える。 その言葉を受け…久弥は満に口づけしていく… 「ミツル…」 愛しいその名前を何度も囁き… 背中から、満の形のいいお尻に触れ… 再び後ろからそっと指を挿入させて… まだ中に残る久弥の液を混ぜるように指を二本出し入れする…

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