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3.好きなのかもしれない 8
当然のように舌を差し込み絡めると、今度は怒鳴り声とは違う柏木の声が漏れた。
「……っんん……ふっ…ん……」
鼻にかかった甘い声。
その吐息交じりの声をもっと聞かせて欲しい。
唇を軽く噛み、歯列も歯茎も、裏側まで余すところなく舐めあげながら含んだ舌を軽く吸う。口の端から溢れ出そうになる唾液をも舐め上げれば柏木の体が小さく戦慄いて更に欲は高ぶった。
堪らず腰を強く抱き寄せると僕の足が柏木に触れて、その下半身に異変が起こっていることに気付くと思わずニヤリと笑ってしまう。その反応が素直に嬉しくて唇を離し、そこに触れた。
「嫌いだとか言いながらどうしてここは元気になってるんだろうね?」
僕が彼の中心部に触れて初めて自身が勃っていることに気付いた柏木は、パニックに陥っているようだったけど、その隙に中心部を撫でるように弄ればビクッと反応した。
「お、おい、やめろよ」
「嫌だね。もっと柏木の嫌がる顔が見たい」
「意味わかんねぇよ。や、やめろ……」
やめろと言われたって、そんな可愛い反応されたらやめられるわけない。
だって、もう既に僕は柏木に触れたくてたまらなくなってしまっているのだから。
こんな気持ちは初めてだ。
片手で柏木を抑えながらベルトをはずしズボンの中に手を入れると既に頭をもたげていたモノに触れた。
「やめろって……っ……ん」
「ここは、やめてほしくなさそうにしてるけど」
「うるさ……っい……っ」
明らかに赤い顔をしてるのにまだ悪態付く柏木に目を細めながら、ガチガチに固くなった亀頭を触ると既に先走りが滲んでいた。
他人の、しかも男のそれを触るのは初めてだったが、先走りを絡め取った指先でなぞるように根元まで這わせそれから上下に扱くとまた柏木の体がビクビクとしなり小さく息を漏らした。
柏木の顔はすっかり上気して、刺激に合わせて体を震わせる。
それが、あまりにも可愛くて……。
本気で落としたくて、油断した柏木の唇を奪う。
そして、もちろん舌も絡めて。多分、今までで一番の本気のキスをしたと思う。
すると、どんどん柏木の力が抜けていく。もっと僕に寄りかかればいい。
もっと夢中になって僕にしなだれかかればいいのに。
震えながらされるがままにキスに応じる姿が可愛くてたまらない。
パサッとズボンが床に落ちる音がしたのと同時に、手の動きを急に速めてみた。
「んっ……ンあっ────」
そんな突然の刺激に思わず漏れた柏木の声にゾクゾクした。
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