慈恩の中が十分に蕩け切った頃合いを見計らって、俺は自分の着ているものを全て脱ぎ、慈恩の両脚をしっかりと抱えた。 心の内ではどう思っているのかはわからないが、躰はもうどうしようもなく俺を求めているせいか、慈恩は俺が衣を脱ぐのをおとなしく待っていた。 ほころびかけた慎ましくも淫らな蕾に、熱く滾(たぎ)った己のものをひたと押し当て、その存在を慈恩に確かめさせてから、一気にそれを押し込んだ。 「ぁ──……」 その衝撃に細く長い声を上げた慈恩は、しかしその身の内に俺の太いものをたやすく飲み込んでいく。 己を全て慈恩の中に収め切った後、その中を思う存分楽しむためにゆっくりと動き出すと、慈恩はすぐに艶やかな喘ぎ声を上げ始めた。 俺に絡みついてくるような中の心地良さを味わいつつも、慈恩の悦いところも存分に苛めてやれば、慈恩が快楽に飲み込まれていくのが目に見えてわかった。 熱を帯びた細い体を抱き抱え、繋がったまま体を起こして、膝の上に慈恩の体を乗せる。 俺と同じく成人した立派な男であるのに、その体はまるで羽のように軽い。 慈恩はすでに快感で朦朧としているのか、俺にぎゅっとしがみついてきて、俺の頬に自分の滑らかな頬をすりすりとこすりつけてきた。 「ご自分で動けますか」 愛らしいとも言えるようなその仕草に、思わず優しげな声になって耳元に囁きかければ、慈恩は幼な子のようにこくんとうなずいた。 「んぅっ………あ、ぁん……」 俺の膝の上で、自らの快楽を追い求めて拙(つたな)くも動き始めた慈恩は、夢中になるあまり自らの唇から淫らな喘ぎが溢れていることにも気付いていないようだ。 慈恩の快楽の追求を助けるために、俺も下から突き上げてやれば、慈恩は一層色を増した喘ぎ声を上げる。