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第60話

 須藤はうつ伏せになった千紘の腰を片手で押さえつけもう片方の手で千紘の尻たぶをするりと撫で上げるといきなりバシンと平手で叩いた。一呼吸おいてパシンパシンパシンと3回続けざまに叩かれて千紘はあまりの痛さに目に涙を浮かべて次にくる衝撃に備えて体を強張らせた。熱をもって赤くなったむき出しの尻を須藤は平手でなぞり膨らんだ双丘を揉みそっと蕾に指を滑らせた。  「あ……」  千紘は抵抗することも忘れ須藤にされるがまま体を任せていた。須藤は執拗に千紘の体を撫でまわし赤い花びらを散らしてゆく。体中を愛撫し確認するかのようにゆっくりとキスを落とす。そして蕾の中も確かめるように指を差し入れゆっくりと壁をなぞり解していく。そして指が抜かれると須藤のすっかり固く起ち上がった熱を蕾にあてがい一気に貫いた。  「ひぐぅ……うぅ……」  休む間もなく挿送を始め奥の奥まで激しく突いてくる。千紘はずり上がる体を支えようとシーツを掴むが力の抜けている体はただ揺さぶられるままに身を任せるしかなかった。  「僕には千紘君にはひどいことはできないや。でも、この体を他の誰かが触れたと思うと我慢できないんだ。」  須藤は自身を千紘の中に埋めたままぎゅっと抱きしめてきた。千紘はぼんやりと須藤の顔を見上げその悲しそうな表情を見て間違ったことをしたのかもしれないと思った。この人も僕が人を失うのを恐れるように僕を失うことを恐れているのかもしれないと思った。それが恋とか愛とかの感情があるのかはまだ、千紘自身にもわからないが須藤を傷つけてしまったことは理解できた。  急に体を起こされて抱き上げられると今度は下から何度も突き上げられた。自重がかかるこの体制は千紘の更に奥を突きいつのまにか白濁を散らしていた。その後も突き上げを止めない須藤に揺さぶられるまま千紘はいつの間にか意識を失っていた。

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