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第14話
授業を終えて寮に戻り私服に着替える。すぐに外出届を提出して門へと向かった。一人、門を抜けて駅へと小走りで急いだ。なぜだか誰にも会いたくなかった。駅に着くと電車にのりすぐに目的の駅へと着いた。目当ての本屋の前まで来てまだ、早かったかとスマホで時間を見ながらまわりを見回した。そういえばあの人、仕事中じゃないのかな?この前スーツきてたよな。と、考えていると右側から声をかけられた。
「おまたせ。本当にきてくれたんだ。嬉しいよ。ねえ、とりあえずお茶する?それともさっさといっちゃう?」
やっぱり、軽そうな人だな。そりゃ、連絡したってことはやる気って思われているんだろうけど。
「どっちでもいいですよ。」
「そ、じゃ、時間もったいないしいこっか。」
そう言うとその男の人はてくてくと前を歩きだした。しばらく一緒に歩いているとなんの看板もないおしゃれなビルの前にきた。
「ここに入るね。」
入り口のドアを抜けるとホテルのようなフロントがあり男の人が一人いた。受付をしているのを後ろで見ていると受け取った鍵を掲げながら千紘の方へ歩いてきた。
「七階。いこう。」
いきなり千紘の腰に手をまわしてゆっくりと歩き出した。エレベーターに乗ると腰を引き寄せられて抱きしめられた。
「いいんだよね?」
その男は千紘の目をのぞきこみながら聞いてきた。
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