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第15話
部屋に入るとその男は椅子に座って千紘の方をみた。
「僕は須藤 蓮。これは本名、名刺にも書いてたでしょ。初めまして。名前教えてもらえるかな」
「千紘。」
「千紘くん。かわいいね。先にシャワー浴びる?一緒のほうがいい?」
須藤は言いながらスーツのジャケットをかけている。
「先に入ります。」
そう言って、千紘はバスルームにいった。
普通のビジネスホテルかと思ったがそう見せかけたふうのラブホテルだったらしい。
ローションやゴム、おもちゃの自販機まである……
千紘はさっさと服を脱ぎざっとシャワーを浴びて体を洗った。少し温まってでると脱衣所にあったバスローブを羽織り部屋へと戻った。
「僕もシャワーを浴びてくるから適当に冷蔵庫から何か飲んでいて。」
そう言って須藤はバスルームへとはいっていった。
千紘は冷蔵庫から炭酸水をだすと一口飲みチェストの上に置いた。真ん中にはどでかいベッドがでーんと置いてある。そこに腰かけてごろりと寝ころんだ。少しどきどきしながら須藤が出てくるのを待っていた。
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