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第27話
千紘は起き上がって立ち上がろうとしたが酷使した足腰には力をいれることもできずその場に座り込んでしまった。
「大丈夫です。自分で食べれるので。もう少し休んでから食べるから帰っても大丈夫ですよ。」
千紘はうつむきながら言った。少しでも早く神津に部屋から出て行ってほしかった。
「じゃあ、また、夕方くるよ。それまで飯食って休んでおけ。」
「あ、今日の夜は予定があるので……」
帰ろうとした神津が振り返って
「もう、やめろ。好きでもないのにいろんな奴と寝るのは。俺が全部断っといてやる。」
そう言って神津はさっさと部屋から出て行った。
「何様だよ、あいつ……」
千紘はつぶやきながらゴロンと再びベッドに寝転がった。
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