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第32話
食べ終えて立ち上がろうとした時、ふいに後ろから声をかけられた。
「高梨、おはよう。」
振り返るとそこには神津先輩と稲葉先輩がいた。
「おはようございます。」
千紘はとりあえず挨拶してすぐにその場を立ち去ろうとした。
「高梨君、今日は一人?もう、食べ終わったの?」
「はい。友達は部活に行きました。」
「そうなんだ、じゃあ、またね。」
そう言って稲葉先輩はにこやかに手を振りながら歩いていく。その横を千紘の方を見ながら神津先輩が歩いていった。
朝からまた、会っちゃったな。まあ、何も言われなかったしまあいいか。そう思い今日の約束はどうなってるのかなと考えてポケットの中にあるスマホをだして確認した。
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