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第47話

 もう、窓の外が暗くなってきたころ千紘は一人ベッドの上で体を起こした。隣に須藤さんはいなくてキッチンの方から何か音がするので料理をしているのかもしれない。重い腰をかばいながらゆっくりとキッチンの方へ歩いていくと須藤さんがクスリと笑った。  「ごめんね、千紘君。今、夜ご飯作ってるから。まだ、横になってていいよ。」  千紘はソファに横になりテレビをつけながらぼんやりとキッチンにいる須藤を見ていた。 また、うとうとと目を閉じかけたころ香辛料のいい香りがしてきた。どうやら今日のメニューは海鮮のパエリアとグリルで焼いたチキンとサラダらしい。食卓に次々に並べられていく料理の香りにつられて千紘は立ち上がって移動した。  「すごいですね。家でパエリアとか作れるんだ。」  「好きだったかな?」  「チキンも大好きです。」  パプリカやキュウリやトマトなど沢山の色とりどりの野菜で作られたサラダもとても食欲をそそりチキンにはジャガイモが添えられていた。  「どうぞ、召し上がれ。」  須藤はほほ笑みながら綺麗に盛られた料理を二人でとりわけながら食べていった。

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