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第2話
足は自然とあの人の元へ向いていた。
客先との待ち合わせを無視して、近くまで来てしまう。
せめて顔さえ見れれば……そう祈って覗いたガラスに目当ての人は居ない。
落胆して向かいにある公園へ目を向けると、寒空の下、ベンチに座っている彼がいた。
時折吹く強い風に、梅の花びらが舞う。
小さいくしゃみをして煙草を吸う姿は、以前の色香ある雰囲気とは違う別のものを纏っているように見えた。
№2 ゆきじ
Twitter@yukijisou
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