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第10話
逞しい幹に貫かれ、呼吸を忘れるほどの甘美な行為に天を仰ぐ。
優しく微笑む太陽が与える快楽に、手に入れた酸素はすぐに奪われ、身体はさらに色づき始める。
「綺麗だね。」
自身の上で熱く桜色になった柔らかい肌、雫を纏った姿は朝露に濡れるどんな花よりも美しく目を細めてしまう。
散り際の美しさを想像し、
「もっと見せてくれ。」
と身体を激しく揺さぶれば、
「ああッ。」
と漏れた声に激しく脈打ち、窮屈な肉壁の中で白い花が咲き乱れる。
No.10
柳松 織
Twitter @shiki_German
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