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第95話
『ふーん、そうなんだ。どう?前でイケる?』
「だからしてないって!」
『嘘つき』
クスッと笑ったのが電話越しに聞こえた。
なんでバレてる…?俺がおかしいのか?
やっぱり監視カメラでも付いてるんじゃ…
『声上擦ってるし。バレバレ』
「はぁ…なんで、俺そんなにわかりやすいの?」
諦めて降参することにした。
そうですよ、オナニーしてましたよー!
男だもん、仕方ないじゃん!
開き直ることにした。
なのに
『あれ、ほんとにしてたんだ。茜くんのエッチ』
「はぁ?!嵌められた!」
まんまとこの男の罠に引っかかっていた。
先生は電話越しに驚いた声を上げてクスクス笑っている。絶対バカにしてる!もうやめて!恥ずかしくて死ぬ!
「先生嫌い…」
『拗ねないでよ』
嫌いなんて嘘だけど。
だけど今はちょっとだけ嫌い。
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