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第97話
「先生のせいなんだから、責任取って」
『それって… いや、なんでもない。 分かったよ、責任取る。茜くんのオナニーのお手伝いをすればいいんだよね?』
「なっ?!ばか!!嫌い!じゃあね!!」
恥ずかしくて思わず電話を切ってしまった。
お、お、オナニーのお手伝いとか…! そんな恥ずかしいこと頼んでないし!
顔がボッと熱くなる。
先生のバカ…
でも好き…
さっき「嫌い」と言ってしまったの訂正しよう…
*
茜くんに電話を切られてしまった。
からかい過ぎたかなぁ、と少し反省した。
でも、「責任取って」て… そんなのもう…
だから、ああしてからかわないと自分を冷静に保てないかった。 茜くんの事だ、深く考えずに言ったのだろう。
舞い上がるな、俺。
少しして、ピロンとスマホが震えた。茜くんからだ。
「ほんとは好き」
これだけの短い文章だったが、俺はノックアウトされてしまった。
なんだよ、可愛すぎる。今すぐ会いたい、会って抱きしめて、キスして、エッチしたい…
はあぁ…可愛い!
「うっさい!」
ベッドにダイブして、バタバタしていると、たまたま家に来ていた姉が乱入してきた。
ここ俺の家だし。俺が何しようと勝手じゃん。
言い返したいが、倍返しになって帰ってくるので心の中に止めておいた。
「ごめん」
「お詫びにコンビニ行ってこい。アイスな、お前の奢りで」
「はぁ?!」
テスト勉強してたのに、姉にコンビニに駆り出されてしまった。本当に鬼のようだ。
姉チェンジしたいんだけど、どこに連れていけばいいんだ。
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