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第109話
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今日はバイトがお休みで、家でゴロゴロしていた。
テレビを見たり、ゲームをしたり。エアコンの効いた部屋でアイスを食べる。至福の時間だ。
外ではセミが煩く鳴いている。暑そうだなぁ、今日は絶対に外に出ないぞ。
そう心に決めていた。
お昼過ぎ。ご飯を食べながら、ふとテーブルにスーパーの広告と一緒に置かれたチラシを見つけた。
それは近くの神社で開催される花火大会のチラシだった。
そう言えばそろそろだよな。
日程は…って今日じゃん!
花火大会かぁ… 行きたいような、行きたくないような…
正直、行きたい。先生と一緒に。
でもあの人混みを想像すると酔ってくる。
というか、先生は暇なのだろうか。大学生って夏休みも忙しいイメージがあるけれど。
誘ってみようかな…
大きく深呼吸して、先生に電話をかけてみる。
ドキドキする…
『はい、茜くん?どうしたの?』
「せ、先生!あの…あの……」
『ん?』
誘いたいのにテンパってしまって、頭の中がゴチャゴチャで中々言い出せない。
早く言うんだ!頑張れ俺!
「あの!花火大会!行きませんか!」
『花火大会…今日だっけ。 いいよ』
「ほんと?!」
いきなり誘ったというのに、OKしてくれた。
電話を切ってからも嬉しくて、ソファにダイブしてゴロゴロしていたら床に落ちた。落ちた痛みも分からないくらいには興奮していて、床を拳でドンドン叩く。
やったー!先生と花火大会!デート!!
思わずガッツポーズを決めてしまった。
そうだ!服!
いつもよりいい服を着て行こう!
タンスの中に入っている服を全て取り出し、ファッションショーを始めた。
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