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いつも無表情の真紘くんの目が大きく見開かれた。オレンジ色の瞳が美しい。 はは、豆鉄砲食らった顔して…ウケる… 「…俺は、嫌です」 はっきりとそう言った。 やめろよ、嫌とか言うな。 俺を困らせるな。 「何でですか、気持ち悪いって言われたから? それとも俺の事嫌いになった?遊びだった?」 「……ちがうし…」 どれも違う。 確かに気持ち悪いって言われたのはショックだったが、別れたいとは思わなかった。 真紘くんの事を嫌いになるわけない。遊びなわけない。 俺、本気で好きだもん。 だからこそ、別れた方がいいと思った。 「真紘くん、まだ高校生だから… 俺なんかと付き合うなんてダメだと思った。女の子と恋愛して、青春してほしい。俺と付き合うと周りからの評価もあまり良くないし… 真紘くんの将来を潰してしまうなんて、俺は嫌だ」 ダメだ、これ以上言うと…涙が出そうだ。 布団に包まり、泣き顔が見えないようにした。 別れようと切り出した男が泣いているなんて、決まらないだろ。それに年下に自分の泣き顔を見られたくなかった。 これでいいんだ。 俺の事は忘れて、幸せになって欲しい。ちゃんと女の子と恋愛して、結婚して、子どもも生まれて…。 クソ…悔しいなぁ… なんで俺じゃないんだよ…

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